全国銀行データ通信システム(全銀システム)

 企業間あるいは企業と個人・政府等との間の資金決済には、振込がよく利用されますが、この振込などの国内の為替取引を銀行間で担うのが「全国銀行データ通信システム(全銀システム)」で、「一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク」が運営しています。

 全銀システムは、昭和48年4月に発足したオンラインのデータ通信システムで、日本のほとんどの預金取扱金融機関が参加しており、1営業日平均約675万件、約12.2兆円の取引(年間約16.5億件、約2,993兆円)が行われるなど、わが国の決済システムの中核として大きな役割を果たしています。

 このように多額の資金決済を行う全銀システムは、センターを東西(東京・大阪)に設置するとともに回線を多重化すること等で、運営の安全性を高めています。

 加盟銀行は、1件1億円以上の取引は取引毎に、1億円未満の取引は受取額と支払額の差額をまとめて毎日決済していますが、万一、決済資金の不払いが発生しても為替取引に影響が出ないように、支払額から受取額を差し引いた「仕向超過額」の限度額をシステム上で管理するとともに、加盟銀行からこれに見合った担保を受け入れることで、万一の際にも対応できる体制を整備しています。

 なお、全銀システムは、2018年10月9日から24時間365日稼動しています。

 全銀システムは、その規模や安全性において比類ないシステムとして、世界各国の関係者の間で「ZENGIN」の名称で広く知られています。

振込取引と全銀ネット