Q.家を買おうと思っていますが、何から始めたらいいのですか?

〈私、悩んでいます〉

「今年、長男が生まれました。小学校に入学するまでには新築マンションを購入したいと思っています。とは言え、数千万円もする買い物です。購入資金について、まず何から始めるべきか、住宅ローンはどう組めばいいか、まったくわかりません。アドバイスをお願いします」(男性/28歳)」

ファイナンシャル・プランナーからのアドバイス

  • 貯められる自己資金額を割り出し、それを目標額とする
  • 住宅ローンの特性を理解し、返済可能額から借入額を割り出す
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(1)「物件価格の2割+諸経費」を目安に自己資金づくり

住宅購入には資金が必要ですが、金額が大きいので、一部を自己資金として貯めて、残りは住宅ローンを借り入れるのが一般的です。したがってまずは自己資金づくりから始めます。
必要となる自己資金の額は一概には言えませんが、目安としてよく言われる「物件価格の2割」に諸経費100万円を加えた額は用意したいところ。たとえば、欲しい条件と合致するマンションの相場が3,000万円だとしたら、600万円+100万円=700万円となります。
ただし、購入したい時期にこれだけ貯めるのが難しい場合も当然あるでしょう。したがって、家計全体のバランスを見ながら、実際に貯められそうな金額をもとに目標額の設定をする。その自己資金と住宅ローンからの借入額の合計から、購入可能な物件を見つけていくことが望ましいでしょう。
また、貯め方としては元本保証の貯蓄商品で確実に貯めること。天引きや自動振替による積立型の貯蓄商品は、より効率的に貯められます。

(2)住宅ローンを理解しよう

自己資金が決まれば、次に住宅ローンのことを考えます。ですが、そのタイプは多種多様。まずは、ローンの仕組みや特性を理解することが大切です。
住宅ローンは基本的に、金利のタイプによって借入期間にわたって金利が変わらない全期間固定型、「5年固定」「10年固定」といった固定金利期間選択型、そして通常半年ごとに金利が見直される変動金利型の3つに分けられます。当然、それぞれに金利が異なり、返済におけるメリット、デメリットも異なります。それらを踏まえた上でローン選びをしていくことがポイントとなります。

(3)住宅ローンと返済計画

住宅ローンの仕組みや種類が理解できたら、いよいよ具体的な返済計画です。ここで大事なのは「無理のない返済」です。したがって「いくらなら借りられる」でははなく「いくらなら返済できる」を基本に考える必要があります。それにより借入額が決まり、用意できる自己資金も決まれば、購入可能な物件価格が割り出せます。それが希望する物件より低ければ、物件も含めたプランの見直しが必要と言えるでしょう。