信用リスク・アセット(総資産のうち、万が一の場合に貸倒れの可能性がある資産)等に対して資本金などの自己資本がどれくらいあるかを示す指標のことです。
多額の貸し出し金の回収ができないというような場合には、自己資本を取り崩して処理をすることとなる可能性もあります。自己資本が大幅に減ってしまうと、銀行の経営が困難となってきます。
自己資本比率規制とは、自己資本比率を一定水準以上に保つことによって、銀行経営の健全性を確保しようとするもので、重要な指標の一つとなっています。
返済する必要のない資金のことです。銀行に多額の損失が発生した場合には、その期の利益ではカバーできず、自己資本を減らして対応することもあります。
銀行には自己資本比率規制など、さまざまな公的な規制が課せられています。その目的は、金融システムの破綻の回避にあります。現在のように金融市場がグローバル化すると、金融システムの連鎖的な破綻への対応が必要となります。そこで、国際的な金融システムの破綻回避のために、海外に営業拠点を持つ銀行に対しては、その健全性を確保するための国際的な統一ルールとして、8%以上の自己資本比率を求める「自己資本比率規制」が導入されています。また、海外に営業拠点を持たない銀行の場合、わが国では、4%以上の自己資本比率が求められています。
なお、平成19年3月末からは、信用リスクの計算をより精緻化するとともに、オペレーショナル・リスク(事務ミスや不正行為等によって損失を被るリスク)を対象に含めた新しい自己資本比率規制(いわゆる「バーゼルII」)が導入されました。具体的には、自己資本比率は「自己資本÷[信用リスク(貸出金等が貸し倒れとなる危険)+市場リスク+オペレーショナル・リスクに係るリスク・アセット]×100」(%)として計算されます。
銀行経営の健全性を促すため、自己資本比率という客観的な基準を用いて、その水準に応じて金融庁が必要な是正措置を発動できることとなっています。
| 自己資本比率の水準 | 発動措置 | |
|---|---|---|
| 国際統一基準 | 国内基準 | |
| 8%以上 | 4%以上 | — |
| 4%以上8%未満 | 2%以上4%未満 | 経営改善計画の提出・実施命令 |
| 2%以上4%未満 | 1%以上2%未満 | 配当の禁止・抑制、総資産の圧縮・増加の抑制 |
| 0%以上2%未満 | 0%以上1%未満 | 大幅な業務の縮小、合併または銀行業の廃止 |
| 0%未満 | 0%未満 | 業務の全部または一部停止命令 |