金融用語のやさしい手引き

金融システムの改革(金融改革プログラム等)

1990年代以降の銀行界の最大の課題は不良債権問題でしたが、預金保護制度の見直し等の措置に加え、2002年に公表された「金融再生プログラム」によって一段落しました。その後、金融庁は、「金融システムの安定」を重視した金融行政から、「金融システムの活力」を重視した金融行政へと転換を図ることを目的として、2004年12月、2005~2006年度の2年間の金融行政の指針として「金融改革プログラム」を公表しました。
同プログラムでは、(1)利用者ニーズの重視と利用者保護ルールの徹底、(2)ITの戦略的活用等による金融機関の競争力の強化および金融市場インフラの整備、(3)国際的に開かれた金融システムの構築と金融行政の国際化、(4)地域経済への貢献、(5)信頼される金融行政の確立、の5つの視点を提示し、同プログラムの公表を受けて、新しい自己資本比率規制(バーゼルII)の導入、保険商品販売の範囲拡大、銀行代理店制度の見直しが行われたほか、金融商品取引法や改正貸金業法等が成立し、利用者保護のための横断的な法律が整備されました。
さらに、金融庁では、2007年12月に(1)信頼と活力のある市場の構築、(2)金融サービス業の活力と競争を促すビジネス環境の整備、(3)より良い規制環境(ベター・レギュレーション)の実現、(4)市場をめぐる周辺環境の整備、の4分野に関して今後取り組むべき方策について「金融・資本市場競争力強化プラン」(市場強化プラン)を取りまとめ、金融商品取引法の改正等によって取組みが順次実施されています。
また、金融危機後の国際的な議論や金融審議会の審議を踏まえ、今後、わが国として対応すべき諸課題について、金融庁は2010年1月に「金融・資本市場に係る制度整備について」を公表しています。このうち、店頭デリバティブ取引の清算機関への集中や証券会社の連結規制等の法律事項に関しては、2010年5月に成立した「金融商品取引法の一部を改正する法律」により手当てされ、今後も制度整備に向けた取組みが行われることとなります。