郵便、郵便貯金および簡易生命保険のいわゆる「郵政三事業」は、明治以来、国が直接事業を運営してきましたが、事業運営の効率化等を目的として、2003年4月、「日本郵政公社」が設立されました。
2005年10月には、経済活性化や行財政改革等を目的として郵政民営化関連法が成立し、同法にもとづいて2007年10月に日本郵政公社は、国が全額株式を保有する純粋持株会社の日本郵政株式会社の下、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、株式会社ゆうちょ銀行および株式会社かんぽ生命保険に4分社化されました。このうち、ゆうちょ銀行およびかんぽ生命保険の株式については民営化実施後10年以内に株式を売却し、遅くとも2017年10月までに完全民営化されることとされていました。
その後、2009年10月に「郵政改革の基本方針」が閣議決定されたことを受けて、株式処分は凍結となり、2010年4月に郵便に加えて郵貯・簡保の金融サービスもユニバーサルサービスとして国の責務に位置付けること等を内容とする郵政改革関連法案が国会に提出され、今後も郵政事業の見直しが進められることとされています。
郵政事業の見直しにあたっては、郵便貯金事業と民間金融機関の公正な競争条件を確保しつつ、利用者利便の向上に資する健全な金融市場を構築するための慎重な議論が必要とされます。