消費者・預金者保護の仕組み

「金融商品取引法」ってなに?

「金融商品取引法」は、金融・資本市場を取り巻く環境の変化に対応し、幅広い金融商品についての投資者保護のための横断的な法律として、証券取引法を改正する形で整備されたものです。その大きな目的の1つは、利用者(投資家)保護のルールを徹底することと、利用者(投資家)利便を向上すること、です。
近年、多くの人々が預貯金だけでなく、株式・投資信託などといった、より高いリスクとリターンの金融商品で資産を運用しようとしたり、金融技術やIT技術の進展から、新たな金融商品が開発され、販売されるよう、多様化が進んでいます。
こうしたなか、一部の新しい金融商品については、証券取引法をはじめとする法律の対象とならず、被害が発生しても対応が十分取られない例もみられるなど、規制の「すき間」から投資家の保護が図られないケースが出てきました。そこで、この「すき間」を埋め、縦割りで規制されている金融商品を幅広く横断的にカバーすることにより、投資家保護の拡充を図ることが必要とされました。
このような背景のもと、金融商品取引法では、同じ経済的機能を持つ金融商品には、同じ投資家保護のルールが適用されます。

金融商品取引法の対象商品にはどういったものがあるの?

金融商品取引法の対象となる商品には、国債、株式、投資信託などの有価証券や有価証券デリバティブ取引に加え、集団投資スキームと呼ばれる多くの人が資金を出して投資を行うファンド等についても、幅広く対象となります。また、有価証券以外のデリバティブ取引についても、金融先物取引のほか、金利・通貨スワップ取引、さらには天候デリバティブ取引、クレジットデリバティブ取引なども対象となります。また、信託受益権や抵当証券なども対象となります。


金融商品取引法で定める「金融商品取引業」ってなに?

金融商品取引法では、有価証券や集団投資スキームの持分権(プロ向けを除く)、デリバティブ取引等に係る販売、勧誘のほか、投資助言・代理、投資運用および有価証券の管理等を金融商品取引業としています。金融商品取引業を行う場合には、内閣総理大臣の登録を受ける必要があります。なお、証券会社、金融先物取引業者、投資信託委託会社、投資顧問業者や集団スキームの持分権販売業者などがこれに該当します。なお、銀行についても、これまでと同様に内閣総理大臣の登録を受けて、証券業務や金融先物取引業務等を行うことになります。

金融商品取引法の販売・勧誘時のルールってなに?

金融商品取引法では、投資家の保護を図るため、金融商品を販売・勧誘する際には、業者は次のようなルールを守る必要があります。

  • 広告規制(利益の見込み等について著しく事実に相違する表示をすること、および著しく人を誤認させるような表示をすることを禁止)
  • 契約締結前、契約締結時等の書面交付義務
  • 虚偽の説明の禁止
  • 損失補てんの禁止
  • 適合性の原則(顧客の知識、経験、財産の状況および契約を締結する目的に照らして不適当と認められる勧誘を行わない)
  • 不招請勧誘、再勧誘の禁止(※対象商品は今後政令で指定される予定)など
    なお、プロの投資家については、上記のルールの一部が適用されず、一般の投資家とは異なる取扱いとなります。

預金商品や保険商品は対象にならないの?

預金商品や保険商品については、免許制のもと銀行法・保険業法で利用者保護が図られていることや、投資性のない商品もあることから、金融商品取引法の対象外となっています。ただし、外貨預金やデリバティブ預金は、投資性が強い商品として、金融商品取引法の必要な行為規制が準用されます。