地方銀行の平成19年度決算をみると、資金運用益は、資金運用収益および資金調達費用がともに増加したものの、貸出金の伸び等もあって、前者の増加額が後者のそれを上回ったため、3年連続で増益となった。
経常利益は、役務取引等収支の減益のほか、国債等債券償却および株式等償却の増加等から、前年度比2,541億円減益の8,937億円となった。当期純利益については、貸倒引当金戻入益の減少等により、同2,318億円減益の5,106億円となった。
業容面(末残)をみると、預金は前年度末比1.1%増、貸出金は同2.6%増となった。
資金運用利回りをみると、貸出金利回りは前年度比0.17%ポイント上昇して2.17%、有価証券利回りは同0.06%ポイント上昇して1.28%、コールローン等利回りは同0.19%ポイント上昇して0.68%となった。この結果、資金運用利回り全体では、同0.13%ポイント上昇して1.85%となった。
一方、資金調達原価をみると、預金債券等利回りは前年度比0.15%ポイント上昇して0.26%、コールマネー等利回りは同0.22%ポイント上昇して1.05%となった。また、経費率は、前年度比変わらず1.18%となった。この結果、資金調達原価全体では、同0.15%ポイント上昇して1.44%となった。
以上の結果、総資金利鞘は、前年度比0.02%ポイント低下して0.41%となった。
預金は、流動性預金は減少したものの、定期性預金が増加したことから、末残で196兆1,176億円(前年度末比2兆568億円、1.1%増)となった。また、平残では192兆4,057億円(前年度比3兆9,324億円、2.1%増)となった。
譲渡性預金は、末残で4兆8,986億円(前年度末比2,149億円、4.6%増)となった。また、平残では5兆8,117億円(前年度比7,383億円、14.6%増)となった。
貸出金は、国内業務部門において企業向け貸出および住宅ローン等が増加したことから、末残で148兆5,467億円(前年度末比3兆8,059億円、2.6%増)となった。また、平残では144兆3,142億円(前年度比3兆5,101億円、2.5%増)となった。
銀行勘定のリスク管理債権についてみると、破綻先債権額は3,108億円(前年度末比244億円、8.5%増)となり、延滞債権額は3兆6,594億円(同2,000億円、5.2%減)、3カ月以上延滞債権額は466億円(同71億円、13.3%減)、貸出条件緩和債権額は1兆4,590億円(同552億円、3.6%減)となった。この結果、銀行勘定のリスク管理債権全体では、5兆4,760億円(同2,375億円、4.2%減)となり、貸出金総額に占める割合は、前年度末に比べて0.26%ポイント低下して、3.69%となった。
なお、金融再生法第7条に基づき開示が義務づけられている資産査定の各区分の内容(信託勘定の計数は除く。)は、破産更生債権及びこれらに準じる債権は1兆811億円(前年度末比1,022億円、8.6%減)、危険債権は2兆9,427億円(同767億円、2.5%減)、要管理債権額は1兆5,056億円(同624億円、4.0%減)、正常債権は146兆3,625億円(同3兆9,389億円、2.8%増)となった。
有価証券は、国債および株式等が減少したことから、末残で56兆9,553億円(前年度末比3兆6,226億円、6.0%減)となった。また、平残では57兆8,006億円(前年度比3,232億円、0.6%減)となった。
資本金は、期中に2行で増資、7行で転換社債型新株予約権付社債の転換等が行われたことから、2兆6,173億円(前年度末比692億円、2.7%増)となった。また、年度末株価の大幅な下落により、その他有価証券評価差額金が、1兆511億円(同1兆4,218億円、57.5%減)と大幅に減少したことから、純資産の部合計は、11兆7,182億円となった。
[担当:福田]