〔以下は、都市銀行6行(みずほ、三菱東京UFJ、三井住友、りそな、みずほコーポレート、埼玉りそな)、地方銀行64行、地方銀行II(第二地方銀行協会加盟の地方銀行)45行、信託銀行7行(三菱UFJ信託、みずほ信託、中央三井信託、住友信託、野村信託、中央三井アセット信託、りそな信託)、新生銀行、あおぞら銀行の124行ベースで算出、分析したものである。〕
(以下は、銀行単体の決算をとりまとめたものである。)
全国銀行124行の平成19年度決算をみると、資金運用益は、収益、費用ともに増加となったものの、収益が費用を上回って増加したことから、8兆5,921億円(前年度比1,039億円、1.2%増)と、増益に転じた。また、各種手数料等の受払収支を示す役務取引等収支は、2兆94億円(同2,124億円、9.6%減)と、減益に転じた。
経常利益は、以上に加えて、貸出金償却や株式等償却が増加したこと等から、3兆4,497億円(前年度比8,618億円、20.0%減)と、減益となった。
当期純利益は、以上に加えて、一部銀行の特別損失の大幅な増加等により、2兆1,246億円(前年度比1兆2,738億円、37.5%減)と、減益となった。
なお、参考までに業務純益をみると、5兆81億円(前年度比4,348億円、8.0%減)と、減益となった。これは、役務取引等収支の減益や営業経費の増加等によるものである。
業容面(末残)は、預金が前年度末比で1.4%の増加、貸出金は同2.3%の増加、有価証券は同6.0%の減少となった。
資金運用利回りをみると、貸出金利回りは前年度比0.22%ポイント上昇して2.01%、有価証券利回りは同0.08%ポイント上昇して1.20%、コールローン等利回りは同0.26%ポイント上昇して0.94%となった。以上に加えて、金利スワップ受入利息等も含めて算出した資金運用利回りは、同0.17%ポイント上昇して1.68%となった。
資金調達原価をみると、預金債券等利回りは前年度比0.16%ポイント上昇して0.30%(預金利回りは0.27%)、コールマネー等利回りは同0.31%ポイント上昇して0.82%となった。また、経費率は前年度と同じ1.09%であった。以上に加えて、金利スワップ支払利息等も含めて算出した資金調達原価は同0.18%ポイント上昇して1.36%となった。
以上のように、資金運用利回り、資金調達原価ともに上昇したが、資金調達原価の上昇が資金運用利回りの上昇を上回ったことから、総資金利鞘は前年度比0.01%ポイント縮小して0.32%となった。なお、預貸金利鞘は、貸出金利回りの上昇が預金債券等原価の上昇を上回ったことから前年度比0.06%ポイント上昇して0.62%となった。
預金は、国内業務部門では、年度中、定期性預金の増加から、全体でも増加した。一方、国際業務部門では、外貨預金は減少したが、定期性預金を中心に増加し、全体でも増加した。この結果、末残では565兆2,743億円(前年度末比7兆7,159億円、1.4%増)となった。また、平残では551兆8,683億円(前年度比7兆7,773億円、1.4%増)となった。
譲渡性預金は、国内業務部門では増加したが、国際業務部門では減少し、末残では33兆5,452億円(前年度末比2兆9,350億円、9.6%増)となり、平残では34兆3,332億円(前年度比6,005億円、1.8%増)となった。
債券は、末残では5兆9,038億円(前年度末比1兆220億円、14.8%減)となり、平残では6兆4,526億円(前年度比1兆2,796億円、16.5%減)となった。
貸出金は、国内業務部門では、企業向け貸出が若干増加したほか、住宅ローンを中心に個人向け貸出が堅調に推移したことから増加した。また、国際業務部門でもシンジケートローン等が増加したことから、貸出金全体では、末残で445兆9,756億円(前年度末比10兆1,141億円、2.3%増)となった。また、平残では433兆7,215億円(前年度比3兆8,020億円、0.9%増)となった。
ここで、不良債権の状況として、銀行勘定のリスク管理債権額をみると、破綻先債権額は6,091億円(前年度末比560億円、10.1%増)、延滞債権額は6兆8,155億円(同4,584億円、6.3%減)、3カ月以上延滞債権額は1,094億円(同134億円、10.9%減)、貸出条件緩和債権額は3兆5,264億円(同1,504億円、4.1%減)であった。この結果、リスク管理債権額の総額は、11兆607億円(同5,657億円、4.9%減)となり、貸出金総額に占める比率も同0.19%ポイント低下して2.48%となった。
また、金融再生法第7条に基づき開示された資産査定の各区分の内容(いずれも銀行勘定)は、破産更生債権及びこれらに準ずる債権が1兆9,959億円(前年度末比472億円、2.3%減)、危険債権が5兆6,645億円(同3,396億円、5.7%減)、要管理債権が3兆6,374億円(同1,625億円、4.3%減)、正常債権が469兆1,036億円(同9兆7,873億円、2.1%増)であった。
有価証券は、株式を中心に減少し、末残で187兆6,964億円(前年度末比11兆9,220億円、6.0%減)となった。また、平残では188兆3,916億円(前年度比5兆3,656億円、2.8%減)となった。
当期中、地方銀行2行、第二地銀協地銀4行、信託銀行1行、その他1行が増資を、第二地銀協地銀2行が減資を行った。また、地方銀行7行、第二地銀協地銀2行、信託銀行1行で転換社債型新株予約権付社債等の転換が行われた。この結果、資本金は9兆3,823億円(前年度末比1,034億円、1.1%増)となった。また、純資産の部合計では、34兆8,338億円となった。
[担当:遠藤]
| 全国銀行 | 都市銀行 | 地方銀行 | 地方銀行II | 信託銀行 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 資金運用益 | 85,921 (1,039) |
35,845 (762) |
33,291 (390) |
10,464 (△186) |
4,847 (△452) |
| 役務取引等収支 | 20,094 (△2,124) |
11,148 (△1,184) |
4,873 (△389) |
934 (△97) |
2,887 (△431) |
| 特定取引収支 | 11,484 (6,923) |
10,978 (7,068) |
152 (△4) |
- (-) |
190 (△103) |
| その他業務収支 | △4,169 (△7,743) |
△2,471 (△5,675) |
△1,196 (△1,119) |
△253 (△164) |
144 (191) |
| その他経常収支 | △15,184 (△4,470) |
△8,069 (△3,612) |
△4,322 (△867) |
△1,643 (1,030) |
△1,052 (△581) |
| 信託報酬 | 3,733 (△29) |
123 (6) |
8 (1) |
- (-) |
3,602 (△37) |
| 営業経費 | 67,381 (2,214) |
28,960 (1,276) |
23,869 (554) |
7,648 (105) |
5,579 (215) |
| 経常利益 | 34,497 (△8,618) |
18,592 (△3,911) |
8,937 (△2,541) |
1,854 (477) |
5,038 (△1,627) |
| 当期純利益 | 21,246 (△12,738) |
11,027 (△9,942) |
5,106 (△2,318) |
890 (625) |
3,655 (△1,268) |
| 参考:業務純益 | 50,081 (△4,348) |
27,079 (△469) |
13,276 (△2,044) |
3,634 (△148) |
6,053 (△871) |