第二地銀協地銀の平成20年度決算をみると、資金運用益は、有価証券利回りの低下を受けて、有価証券利息配当金が大幅に減少したこと等により資金運用収益が減少し、預金利息の上昇により資金調達費用が増加したこと等から、3年連続の減益となった。
経常利益は、資金運用益の減益に加え、個別貸倒引当金純繰入額の増加および株式等関係損益が損失超過に転じたこと等により、4,510億円の赤字と6年ぶりに赤字に転じた。また、当期純利益についても、経常利益の赤字を受けて、3,755億円の赤字と6年ぶりに赤字に転じた。
業容面(末残)をみると、預金は前年度末比1.0%増、貸出金は同1.5%増となった。
資金運用利回りをみると、貸出金利回りは、前年度比0.07%ポイント低下して2.37%となり、有価証券利回りは、同0.16%ポイント低下して1.21%となった。また、コールローン等利回りは、同0.11%ポイント低下して0.52%となった。この結果、資金運用利回りは、同0.09%ポイント低下して2.03%となった。
一方、資金調達原価をみると、預金債券等利回りは、前年度比0.02%ポイント上昇して0.33%となり、コールマネー等利回りは、同0.36%ポイント低下して1.95%となった。また、経費率は同0.01%低下して1.34%となった。この結果、資金調達原価は、前年度比変わらず1.67%となった。
以上の結果、総資金利鞘は前年度比0.09%ポイント縮小して0.36%となった。
預金は、個人向けの預金が定期性預金を中心に増加したことから、全体として末残では56兆995億円(前年度末比5,376億円、1.0%増)となった。また、平残では54兆8,337億円(前年度比2,818億円、0.5%増)となった。
譲渡性預金は、末残では5,690億円(前年度末比2,155億円、27.5%減)となり、平残では7,983億円(前年度比332億円、4.3%増)となった。
貸出金は、中小企業等向けの貸出等が増加したことから、末残では43兆5,832億円(前年度末比6,523億円、1.5%増)となり、平残では42兆4,537億円(前年度比6,844億円、1.6%増)となった。
リスク管理債権については、破綻先債権額は3,287億円(前年度末比1,700億円、107.1%増)、延滞債権額は1兆3,397億円(同589億円、4.6%増)、3カ月以上延滞債権額は184億円(同89億円、92.5%増)、貸出条件緩和債権額は1,931億円(同2,304億円、54.4%減)となった。この結果、リスク管理債権額の合計は、1兆8,801億円(同74億円、0.4%増)となり、リスク管理債権額の貸出金総額に占める比率は0.05%ポイント低下して4.31%となった。
なお、金融再生法第7条にもとづき開示が義務付けられている資産査定の各区分の内容は、それぞれ破産更生債権及びこれらに準ずる債権が7,264億円(前年度末比2,692億円、58.9%増)、危険債権が9,651億円(同404億円、4.0%減)、要管理債権が2,116億円(同2,215億円、51.1%減)、正常債権が42兆3,022億円(同6,089億円、1.5%増)であった。
有価証券は、株式や外国証券が減少したこと等から、末残では12兆5,253億円(前年度末比6,501億円、4.9%減)と減少したものの、平残では13兆3,546億円(前年度比63億円、0.04%増)と増加した。
資本金は、期中に2行で減資が行われたものの、8行で増資が行われたことから、9,433億円(前年度末比965億円、11.4%増)となった。
また、その他有価証券評価差額金が1,723億円の評価差損(前年度比1,026億円、147.1%減)となったこと等から、純資産の部合計は2兆3,434億円となった。
[担当:石井(良)]