では、具体的にはどんな投資法がビギナーに適しているのでしょうか。
ここで考えるべきは、投資で得た利益に対して非課税であることがNISAの最大のメリットだということ。裏を返せば、損失が出ればその恩恵は受けられないということです。
そこで、大きな売却益を出すことでNISAを最大限活かそうと、あえてボラティリティ(価格変動幅)の大きな銘柄や新興市場の銘柄を選び、高いリターンを狙うという個人投資家もいます。ひとつの方法ではありますが、ビギナーにはハイリスクなため、おすすめできません。
初心者であれば、まずはよりリスクを抑えた投資を優先すべきです。具体的には、手軽に分散投資ができ、比較的安定した値動きのインデックスファンド やETFが、ビギナーには買いやすいでしょう。毎月定額で買っていく積立投信もリスク分散の効果が期待できます。また、売買益よりもより確実に利益が見込 める配当金を狙うという買い方も選択肢のひとつ。実際の購入傾向として、高配当な大型の個別株やREITが人気なのもそのためです。
ともあれ、所有する投資商品が大きく目減りしてしまっては意味がありません。また、NISAは非課税期間が限られています。タイミングを見て売却していくといったことも必要となるでしょう。
※ 通常、投資によって得られる配当金や売買益には、通常、一律20.315%(所得税+復興特別所得税15.315%、住民税5%)が課税される。
(※)2024年以降、新型NISAに移行。新規拠出は2028年末まで予定。