生活設計・マネープランゲーム平成27年9月12日(土)〔1〕8:50~9:40 〔2〕9:50~10:40 〔3〕10:50~11:40 3年生 受講者数:106名

レポート

 葛飾区では平成23年度から区内の小・中学校において土曜日授業を実施し、また、実施日を「葛飾教育の日」と定めて、保護者、地域の方々を対象に授業公開をする取り組みをされています。
 今回は、公民授業の一環として、人生の選択とお金の関わりについて学ぶ「生活設計・マネープランゲーム(50分)」を3年生全3クラスで実施し、20歳代~30歳代の人生を疑似体験していきました。

 班に分かれ係を決め、必要なカードを裏返して並べたらゲームの開始です。
 最初に就職して自立する20歳代の人生を、会社員の設定で体験していきました。
 収入カードを引いて収入が決まると、非消費支出も決まります。講師から資料集p2,3を開くよう指示があり、非消費支出とは、税金や社会保険料などのように、自分で自由に使うことができない支出であることを確認しました。
  収入と非消費支出を生活設計・マネープランシートに書いた後、基本生活支出カードを引いて支出を決めました。その後、自動車を購入するかどうかを決めて、 20歳代の収支と思い出ポイントをまとめていきました。ここまでの20歳代の収支を計算すると、この時点ですでに収支がマイナスになっている班もあり、 「収入に対して、支出が多いカードを引いてしまった。次は、条件の良いカードを引きたい」といった声も聞こえました。

 続いて30歳代の人生体験です。
 30歳代では、さまざまなライフイベント(結婚・子育て・住居の購入・自動車の購入・保険の選択・イベント&アクシデント)と、それらにかかる費用について、体験を通して理解していきました。
 資料集p4,5人生の三大資金と結婚資金を確認した後、結婚カード、子育てカードを引いて家族構成が決まりました。非消費支出は、収入と家族構成によって 金額が変わります。
  家族構成が決まった後、住居の購入を考えます。スライドと資料集p6,7でローンの仕組みを確認した後、ここまでの貯蓄額を踏まえて、住居を購入するか賃 貸にするか班ごとに話し合いました。これからの人生のことや、思い出ポイントの数も考えながら、住居の種類、購入金額や支払方法を決めました。
  自動車の購入、保険に入るかどうかを決めた後、イベント&アクシデントカードを引きました。人生には、思いもよらない出来事が起こる場合があり、アクシデ ントの種類によっては保険に加入してれば、アクシデントによる支出が補てんされる場合もあることなど、体験から理解していきました。

 30歳代までの人生を振り返り、40歳代以降の人生をどのようにしていけばよいか班ごとに話し合うように講師から指示があり、まとめを行いました。
 各班を代表して、貯蓄が大きくマイナスになった班、反対にプラスにできた班に、結果の概要と、なぜそのような結果になったかの要因について発表してもらい、授業は終了となりました。

 各クラスでの授業の終わりには、代表の生徒から「ゲームで体験したことを今後に生かしていきたい」、「ゲー ムでは上手くいったが現実社会では違うと思うので、自分でよく考えて選択したい」といった感想の発表があり、近い将来の人生について疑似体験をすること で、お金との関わり方や人生の選択について「自分ごと」として考えるきっかけとなる授業となりました。
 また、見学に来ていた保護者の方々も、生徒たちが楽しみながらもライフイベントとそれに掛かる費用のことを真剣に考えている様子に感心されていました。

使用教材