銀行のしくみ平成28年2月20日(土)〔1〕8:40~9:30 〔2〕9:40~10:30 〔3〕10:40~11:30 1年生 受講者数:118名

レポート

 江戸川区上一色中学校では、中学1年生の3学期から家庭科単元「消費生活について」において、お金に関する学習を行い、今後は、職業についての学習も予定しています。今回は、家庭科でのお金に関する学習の一環として、土曜日特別出張講座の「銀行のしくみ(50分)」を1組から3組の各クラスで実施しました。

 授業の始まりはお金の話からです。
 身近なお金に関するクイズを答えてもらった後、講師から「お金って何だろう」という問いを投げかけ、生徒たちに考えてもらいました。お金を使ったことがない人に説明するとしたら、どのように説明したらよいか、自分の考えをまとめ、生徒同士で話し合ってもらいます。発表では、「必要なものを交換するもの」「みんなが欲しいもの」「国が作っているもの」「商品の価格を知るもの」などの発言がありました。ここでの正解例は、「交換の手段」「価値の尺度」「価値の保存」の3つです。
 発表と正解例を踏まえて、自分が好きなアーティストのDVDを買うという身近な事例を使って、お金の3つの機能について具体的に確認していきました。特に、お金がない世界で物々交換だった場合と比べるとどうなるか、比較しながら確認することで、お金があることで今の生活が成り立っていることを学びました。
 また、現代社会ではお金の形態は現金だけではなく、電子マネーなどいろいろな形に姿を変えて使用できることを確認し、プリペイドカードやクレジットカードについての基本を学習しました。

 後半は、現代社会で必要不可欠なお金を個人や企業に貸出すことで、より豊かな社会づくりを担っている「銀行」についてです。
 銀行の役割や銀行員の仕事について、映像やスライド、教材「あなたと銀行のかかわり」を使いながら学びました。講師からの「銀行へ行ったことのある人はいますか」との質問に対して、ほとんどの生徒が銀行へ行った経験がなく、講師の説明により、銀行とはどのような業務をしているのか、自分たちとどのように関わっているのかを改めて学ぶ機会となりました。
 最後に、銀行員の業務体験として、模擬紙幣を使った「札勘体験」を行いました。紙幣を早く正確に数えることの難しさと併せ、お金を扱う仕事の責任についても学びました。あるクラスでは「銀行員のやりがいについて知りたい」という声もあり、「個人の夢を支えたり、地域の未来を創り出したりできることにやりがいを感じる銀行員も多い」という話がありました。

 生徒たちにとっては、お金や銀行の業務と役割を学ぶことで、自分とお金のかかわりや、社会とお金の関係を考えるきっかけとなる授業となりました。

使用教材