平成30年9月28日(金)14:10~15:00

兵庫県立姫路商業高等学校 商業科(6時間目)

 6時間目は、投資体験を通して、資産運用について理解を深めていくことを目的とした授業が行われました。

 シリーズ教材お金のキホン アクティブラーニング型授業プログラムガイド 資産形成編で投資体験を行っていきました。班ごとに「自動車製造業」と「家具製造・販売業」の2つの会社の3年後の株価を予想して投資先を選び、その理由を発表します。
 配付された各企業の「企業プロフィールシート」に記載された情報から、3年後の企業の業績を予測し投資先を検討していきます。

 まずは各自で資料を読み、どちらの会社に投資をするか、その理由をワークシートに記入していきました。投資の理由は、なぜそのようにしたのか他者が納得できるか、できる限り論理的に説明できているか、企業が成長すると考えられる根拠があるか、そして3年後の為替の動きついては、家具会社は輸入品が多いこと、自動車会社は輸出が多いことにどのように影響するかを考えるよう指示がありました。また、「企業プロフィールシート」の中に明確な理由がない場合は、自分で予測しても良いことが伝えられました。

 個人の考えがある程度まとまったところで、班で話し合いどちらの企業に投資をするかを決めていきました。収益が大きく見込める企業に投資をするか、リスクが少ないと予測した企業に投資をするか、意見が分かれている班もありましたが、各自が予測した業績について議論し、班の意見をまとめていました。

 班の意見がまとまったところで、投資先とその理由を発表しました。

【投資先とその理由】
  投資先 理由
1班 家具会社 価格が低いので為替の変動による影響は少ない。
利益が自動車会社より安定している。
製造と販売の一貫体制をとることで価格競争になった場合でも有利。
都市部に店舗を増やしていることから、今後売り先が増え、利益予想が上がっている。
2班 自動車会社 今年度の業績予想が大きく上昇している。
為替の変動が良い方向に動けば株価も上がり、利益も大きくなる。
技術力があり様々な車種を作ることができるので、社会や顧客のニーズに応えることが可能。エンジン、部品など車以外にも販売するものがある。
3班 家具会社 家具は低価格のため為替の影響も少なく、安定している。
製造から販売まで自社で行っているので市場のニーズに応えやすい。
4班 自動車会社 技術があるので、排ガス規制への対応も出来る。社会の需要にあった製品を作ることができる。
エンジン・自動車部品の売り上げ比率が5%だが、ここが増えていけばもっと利益が上がる可能性がある。

 各班の発表が終わったところで、この2つの企業の3年後の業績がどうなったか、結果シートで2つのパターンを見ていきました。
 結果シート①では、家具会社の株価が下がり、投資額5万円が49,546円でマイナス454円になりました。自動車会社は1,917円の利益が出ました。続いて結果シート②では、家具会社が446円の利益、自動車会社は47,923円でマイナス2,077円となっていました。
 先生からは、確認した2つの結果はどちらも起こり得るものであり、だからこそ投資をする際は、会社の業績、今だけでなく将来の日本や世界の経済状況など、様々な情報をもとに考えることが重要であることが伝えられ、授業は終了しました。