兵庫県立姫路商業高等学校 商業科 先生・生徒の感想

先生の感想

 私が金融について授業をしようと考えた理由は二つあります。一つ目は、本校は商業高校ですので1年生の時から簿記、ビジネス基礎といった商業科目を学んでいて、金融に関しての基礎的な知識があるのでさらに深めたいということ。二つ目は、授業を実施したクラスは、経済学部や経営学部に進学を希望する生徒が多いので、金融の知識を学ぶことが進路実現につながるということです。
 そして、金融の知識を身につけて終わりではなく、得た知識を活用する機会を作ることが生徒の深い理解につながるきっかけになると考え、講義形式の授業ではなく生徒と対話しながら、生徒同士が意見を交換しながら進められるグループワークの教材を探しました。

 全銀協の授業資料は動画やスライドが多く、目で見て分かりやすいものとなっています。基礎的なことはもちろん、発展した内容も理解しやすいものとなっていました。さらに、グループワーク用の教材が豊富で生徒同士が一緒に考えたり意見を出し合ったりしながら取り組むことができました。特に生活設計・マネープランゲームは、内容が楽しかったのでもう一度やりたいとの感想が出るほどでした。データが揃っており、生徒が考える内容となっているため、教員の事前準備がほとんど必要ないところも使いやすかったです。

 生徒が発表する機会が多いため、知識をインプットするだけでなく、話し合い意見をまとめ発表するといったアウトプットまでできました。また、楽しく取り組めるだけでなく、生徒の感想やまとめを書く欄がワークシートにはあるので、この時間で学んだ内容について振り返りもできました。
 感想の中には、「返済できるかどうかを考えて、お金を借りないといけない」、「計画的にお金を借りることは、人生には必要なことである」ということが書かれており、本単元だけで終わる授業内容ではなく、卒業後も生徒の中に残る授業内容になったと思います。

生徒の感想

  • 限られた収入の中で生活をしていくには、すべて自分の思う通りにすると破綻してしまうので、長い目で見て、今の自分に一番必要なことにお金を使わないといけないと思った。我慢も必要だということが分かった。
  • 家計は収入と支出から成り立っている。意味のあるお金の使い方をすることが大事だと思った。本当に必要なものは何か、不測の事態が起きた時に対処できるのかなど将来のことまで見据えた生活設計を立てないといけないと思った。
  • 投資をする際には、投資に影響を及ぼす可能性がある景気の動きや為替相場など経済ニュースをよく見て、世の中の動きに敏感にならないといけないと思った。
  • 投資は様々な情報を集め、自分でしっかり考えたうえで行わないといけないということが分かった。