兵庫県立北条高等学校 授業テーマとねらい

授業テーマとねらい

 大学生になるとひとり暮らしを始める者も多い。以下のとおり、ひとり暮らしの開始に備え、家計管理能力や自分のお金に対する責任感、多重債務等お金に関する問題について理解し、問題に直面した際の対応力を身に付けさせる。

  1. 自分たちと銀行のかかわりを確認し、金融機関から融資を受ける際の信用について理解し、その大切さを実感する。
  2. ひとり暮らしの家計を想定し、家計管理の大切さを実感する。
  3. 現在、世界ではキャッシュレス化が進行しており、日本もその渦中にあることを理解する。
  4. キャッシュレス化が進む中で、特にクレジットカードの用途を知り、そのうえで多重債務問題が自分の周りでも起こり得ることであると理解する。また、陥った際の対応法を考察することができる。
  5. 生涯設計を行い、自らの職業選択等を考える。

教材を活用した授業実践

 1時間目では、何か新しい行動や事業を起こす際など、手持ちの資金では足りない場合、銀行などの金融機関から融資を受けられることや、融資を受ける際の信用はいかにしてつくられるのかを学ぶため、「あなたと銀行のかかわり」を活用して理解を促す。
 2時間目では、「シリーズ教材お金のキホンAL型授業プログラム家計管理編」を活用して、将来ひとり暮らしする際の収入・支出をシミュレーションする。
 3時間目では、世界の現状としてキャッシュレス化が進行しており、日本も政府主導でキャッシュレス化が進められていることを導入で理解する。さらに、「シリーズ教材お金のキホン マナブとメグミのお金のキホンBOOK」を活用して、キャッシュレス決済の良い点・注意点を考察していく。
 日本では、大阪・関西万博(2025年)に向けて決済全体の40%をキャッシュレス決済にすることを目指して取組みが進められている(経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」)が、日本のキャッシュレス決済の方法として多くを占めているのがクレジットカードであり、それを持つことで多重債務に陥る可能性があることも考えられる。このため、4時間目では、多重債務に陥らないように、また陥った場合でも対応できるように「シリーズ教材お金のキホンAL型授業プログラム多重債務編」を活用した授業を展開する。
 まとめとして「生活設計・マネープランゲーム」を活用し、自身の生涯設計を考察させ、それに伴う家計管理ができるようにしていく。