11月20日(金)実施

岡山県立勝山高等学校2年生レポート3時間目

 3時間目の授業は、生活とお金のかかわりを理解し、収支のバランスを管理するための力を身につけることを考えていく授業を行いました。
 先生から「1年後には進路も決まり、一人暮らしの準備をはじめる人もいると思います。一人暮らしにかかる費用や、お金の管理について知識が必要になります。実感を持って考えていきましょう」と話がありました。

 はじめにワークシートを使い「金銭感覚チェック」を行いました。無駄遣いがないか、おこずかい帳でお金の管理をしているか、広告で情報を見て良い買い物ができているかなどの項目をチェックし、現在の自身の金銭管理能力を確認しました。

 続いて、一人暮らしをはじめるためにはどのくらいの費用がかかるかを、一人暮らしをはじめることを想定して考えていきます。
 必要な家具や家電をリストアップしていきます。次に、ワークシートにある「一人暮らしに必要な家具・家電の価格リスト」から、リストアップした物の金額を計算していきます。リストアップした家電は家電量販店のチラシを参考に、どのくらいの価格かを確認しました。
 最後に、家具・家電以外の基本的な生活に必要な日用品、住居を借りる契約や引越しにかかる費用を合わせて合計します。住居を借りる際の初期費用には1ヶ月の家賃の4倍ほどの費用が必要になるという先生の説明を聞くと、生徒たちは想像以上に多くの費用がかかることに驚いていました。
 計算の結果一人暮らしをはじめる費用として40〜50万円が必要になることが分かり、思った以上にお金が必要になることが実感できたようです。

 次に、一人暮らしをするときの1ヶ月の生活にはどのくらい費用がかかるのか考えていきました。
 ワークシートに記載された「給与明細」から「1ヶ月の生活に使えるお金」はどのくらいなのか先生から説明がありました。
 給与明細の「基本給」のほかにも「住宅手当」や「時間外勤務手当」などの手当と、社会保険料(健康保険・厚生年金)、税金(所得税、住民税)を合わせた控除額があり、基本給と手当を足した金額から控除額が引かれたものが手取り収入となることが伝えられました。この手取り収入が「1ヶ月の生活に使えるお金」になることが説明されました。

 ここで、ワークシートの生活費の内訳の項目(家賃、光熱費、食費、税金など)にどのくらいかかるか、手取り収入に収まるよう生徒が予想し、計算してみました。その後先生からそれぞれの項目の金額の目安が伝えられ、生徒たちは、一人暮らしの生活にはお金がかかること、生活をしていくには安定した収入が必要であることに気付くことができました。
 また、生活費のそれぞれの項目は、
「生きていくためのお金」「生活を豊かにするためのお金」「社会のために使うお金」
の3種類に分けられることが説明され、収入と支出のバランスが大切であることが伝えられました。
 
 最後に大卒や高卒など学歴による初任給の違いについて説明があり、高卒は大卒に比べ初任給は低いが、早くから働くため若いときから貯蓄ができることが伝えられました。また、正規・非正規の雇用形態によって給与は異なるため、卒業後の進路についてもしっかりと考えなくてはいけないことを理解し、授業は終了しました。