平成26年6月27日(金)実施

千葉県立東金商業高等学校レポート 講師派遣

 選択科目「ビジネス経済」の授業の一環として、銀行の機能や役割を理解するために、講師派遣授業が実施されました。

 講師の自己紹介の後、生徒たちが銀行についてどのくらい知っているのかを確認することから授業を始めました。
 「みなさんが知っている銀行の名前を、できる限りワークシートに書き出してみてください」という指示に、生徒たちは、行ったことのある銀行、CMなどで見聞きしたことのある銀行などを思い出しながら、書き出していきました。銀行名を発表してもらうと、「千葉銀行」、「京葉銀行」、「三菱東京UFJ銀行」、「日本銀行」、「銚子信用金庫」などの名前が出てきました。
 講師からは、現在日本には195の銀行があること、金融機関は、中央銀行(日本銀行)・民間金融機関・公的金融機関の3つに分けられること、銀行は免許の取得が必要で「○○銀行」という名称を使わなければいけないことが法律で決められていることなどが説明されました。
 生徒が思った以上に日本国内には銀行があったようで、195行と聞いて驚いていました。

 次に、金融機関の代表的な存在である銀行の業務と役割について見ていきました。
「銀行員に給料として支払われているお金は、どこから得られたものでしょう」という問いに、「利子」、「税金」、「預金」などの答えが出てきました。
 正解は、貸出した資金から得られた利子収入や、ATMなどの手数料ということでした。
 
 ここで、銀行の三大業務である「預金」、「貸出」、「為替」について具体的に理解するために、あなたと銀行のかかわりのワークシートを使ったワーク活動を行いました。
「大好きなアーティストのDVDをインターネットで注文し、代金を指定された銀行口座に振り込みました。あなたが振込んだお金は、どのようにしてアーティストに届くのか」ということを考えていきました。「あなたの銀行」、「DVD制作会社の銀行」、「アーティストの銀行」の間を、どのようにしてお金が動いているのか確認をしました。他者の銀行口座にお金を送ることを「振込」と言い、銀行の三大業務「為替」の一種です。また、DVD制作会社がDVDを制作する際に資金が足りない場合には、銀行は資金の「貸出」を行います。このように、銀行は三大業務を通してお金の仲介(資金仲介機能)をすることで、くらしの充実や社会の発展に寄与していることが見えてきました。

 また、身近な例として「コンビニエンスストアでペットボトル入りのお茶1本(130円)を買った場合に、そのお金はどこへ行くのか」という図解を使った講師の説明は、自分たち一人ひとりが使っているお金が、直接的・間接的に関わる様々な人々に分配されていることに気付くきっかけになったようです。

 最後に、今日の授業のまとめとして「みなさんが消費しているお金は、世の中(日本だけに限らず、世界中)を流れているということを理解し、意識して欲しい」、「お金の流れの中には銀行が存在し、仲介しているということを知って欲しい」ということが伝えられ、授業は終了となりました。