三芳町立藤久保中学校3年(埼玉県)実施日:2019年11月27日(水)15:05~15:55 受講者88名

 総合的な学習の時間の一環として、人生の選択とお金の関わりについて学ぶ「生活設計・マネープランゲーム(50分)」を3年生全3クラスで実施し、20歳代~30歳代の人生を疑似体験していきました。

 「生活設計・マネープランゲーム」は、人生には様々な選択があることに気付くとともに、計画性を持って生活していく必要があることを体験するアクティブラーニング型の教材です。カードを引くことで、人生の様々な出来事(就職、生活の仕方、結婚、子育て、住居購入等)とそれに伴う費用や満足度(思い出ポイント)を決めていき、決めた内容をワークシートに記録しながら振り返りを行っていきます。4~5人班で行うグループワークで、生徒たちが主体的に考え、話し合いながら進めていく教材です。

 はじめに講師から、収入と支出のバランスを考えること、人生の満足度についても考えていくことが本時の目的であることが伝えられゲームが始まりました。
 班に分かれ必要なカードを裏返して並べ、20歳代の体験です。
 就職をして自立した生活を始める20歳代の体験では、収入カードを引いて収入額を決め、税金や社会保険料などの非消費支出も資料集で確認し記録していきます。給与の支払総額から非消費支出を引いた残りのお金で生活していくことになります。
 次に、どのように生活していくのかを決める基本生活支出カードを引き、収支を計算しました。
 その後、自動車の購入を決め、20歳代の収支と思い出ポイントを計算しました。この時点で収支がマイナスになっている班がいくつかあり、30歳代以降の生活についてどのようにしていけば良いか話し合う様子が見られました。

 続いて30歳代での体験では、様々なライフイベント(結婚・子育て・住居の購入・自動車の購入・保険の選択・イベント&アクシデント)を経験しながら、それらに必要なお金について学んでいきます。
 まず、人生の三大資金等について進行スライドで確認しました。住居の購入や教育にかかる費用は生徒たちの想像を超える金額だったようで、20歳代の貯蓄額を改めて確認している班もありました。
 人生の三大資金と平均金額を確認した後、結婚するかどうかを決めました。結婚するかどうかを決めた後、子育てカードを引いて家族構成が決まりました。非消費支出は収入と家族構成によって金額が変わるため、結婚した班は働く人数や子どもの人数に注意して算出するよう指示がありました。
 家族構成が決まった後は、住宅購入について考えます。ここまでの貯蓄額を確認し、購入する場合にはどの家を選ぶのか、支払方法はどうするのか等、話し合って決めていきました。
 その後、自動車の購入、保険の加入について決め、イベント&アクシデントカードを引きました。人生には不測の事態が起こることがありますが、その内容によっては、加入した保険でカバーできる場合があることなどを理解していきました。

30歳代までの貯蓄額と思い出ポイントを計算した後、3つの班に結果を発表してもらいました。

  収入 支出 貯蓄 思い出ポイント
3組 〔3〕 〔2〕 △450万円 16
1組〔1〕 〔1〕 〔3〕 1,500万円 13
1組〔2〕 〔1〕 〔3〕 520万円 10

 

 その後、人生を振り返り、気付いた点や考えたことをマネープランシートに記入していきました。

 まとめとして講師からは、「人生には様々な選択があります。一人で決められない時には、身近な人に相談しながら、自分の思うような人生を送れるようにして欲しいと思います」と伝えられました。

 最後に生徒の代表からは、「これからの自分の人生を豊かなものにするために、本時で学んだことをしっかり身に付け、これからもお金との関わりについて学んでいきたいと思います」と感想が伝えられ、講義は終了しました。

使用教材