資産形成を考える上でまず知っておきたいのが、人の一生にはいろいろな「ライフイベント」があるということ。若い人であれば、進学や就職などが該当します。そしてそれらイベントには、個々に差こそありますが、ほとんどの場合で資金が必要となります。中でも大きな額が必要とされるイベントが「教育資金」「住宅資金」そして「老後資金」です。これらは「人生の三大資金」とも言われています。
とはいえ、20代でかつ独身であれば、それらの必要性を感じる機会は少なくて当然でしょう。また、結婚をしない人もいれば、住宅を購入する必要のない人もいます。しかし、将来どのようなイベントがあるにせよ、人生を歩んでいく上で資金は必要です。具体的な目的、目標を決めずとも、20代からそれについて考える、そして実際に資金を準備することは、決して無駄にはなりません。
また、20代で結婚している場合は、すぐに資金づくりに取りかかるべきライフイベントが待ち構えています。必要な時期に資金が足りないという事態に陥らないためにも、しっかりマネープランを立て、それに則した資金の準備を始めるべきでしょう。
では、なぜ、貯蓄ではなく、資産形成なのでしょうか。資産形成とは、貯蓄に充てる資金の一部を運用に回すことで、より資産を増やすことを目指すものです。貯蓄だけに依存しない資産づくりを取り入れることで、将来のインフレリスク(貯蓄の目減り)にも備えることが可能となるわけです。