大規模な自然災害でローンの返済が困難になったら

住宅ローンなどを借りながら自然災害(注)に被災した場合、その自然災害の影響によって、債務を抱えたままでは再スタートが困難になることが考えられます。そのような個人の方が、法的倒産手続きによらず、債務整理を申し出るための枠組みが「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」です。なお、り災証明書の提出は後日でも差しつかえありません。

(注)2015年9月2日以降に、災害救助法が適用された自然災害に限られます。

ガイドラインの特徴、活用のメリット

このガイドラインによる債務整理の手続きにおいては、国の補助により弁護士等の「登録支援専門家」による手続支援を無料で受けることができます。
また、財産の一部(注)をローンの支払いに充てずに手元に残すことができる、債務整理をしたことが個人信用情報として登録されない、などの特徴があります。
(注)具体的には被災状況、生活状況などの個別事情によります。

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対象になり得るのは、2015年9月2日以降に災害救助法が適用された自然災害の被災者のうち、その自然災害の影響によって住宅ローンや事業性ローンの返済ができなくなるなど、一定の要件を満たした個人の方です。詳しくは、ローンの借入先(金融機関等)にご相談・お問い合わせください。
なお、このガイドラインによる債務整理の手続きを活用できることとなった場合も、債務整理の「成立」には、ローンの借入先(金融機関等)の同意や、簡易裁判所の特定調停手続を利用することが必要となります。
具体的な手続きの流れは、以下のとおりです。

債務整理のための手続の流れ

(1)手続着手の申出

最も多額のローンを借りている金融機関等へガイドラインの手続着手を希望することを申し出ます。受付窓口は当該金融機関へ確認してください。
金融機関等から借入先、借入残高、年収、資産(預金など)の状況などをお聞きしますので、お手元に借入れの状況などの資料をご用意ください。なお、必要な事項をお聞きし終えた日をもって、手続着手の申出日になります。

(2)専門家による手続支援を依頼

申出を行った金融機関等から手続着手について同意が得られた後、地元弁護士会などを通じて、全国銀行協会に対し、「登録支援専門家」による手続支援を依頼します。
  (注1)手続着手の申出をしていただいたのに、正当な理由なく手続着手の同意書面の交付がないか遅れている場合には、申出先の金融機関等が属する業界団体の苦情・相談受付窓口へご連絡いただければ、当該金融機関等へ苦情・相談内容を取り次ぐとともに適切な対応を依頼します(ガイドラインQ&AのQ.5-2や別紙もご参照ください。)。
ガイドラインQ&A PDFヘ
また、手続着手に同意を得られた後も、対象になり得る債務者の要件に該当しないことが判明した場合は、金融機関等から異議が述べられて債務整理不成立となることがあります。
  (注2)「登録支援専門家」は弁護士、公認会計士、税理士、不動産鑑定士ですが、弁護士以外は一部実務を実施できません。

(3)債務整理(開始)の申出

金融機関等に債務整理を申し出て、申出書のほか財産目録などの必要書類を提出します。書類作成の際「登録支援専門家」の支援を受けることができます。債務整理の申出後は、債務の返済や督促は一時停止となります。

(4)「調停条項案」の作成

「登録支援専門家」の支援を受けながら、金融機関等との協議を通じて、債務整理の内容を盛り込んだ書類(「調停条項案」)を作成します。

(5)「調停条項案」の提出・説明

「登録支援専門家」を経由して、金融機関等へガイドラインに適合する「調停条項案」を提出・説明します(金融機関等は1ヵ月以内に同意するか否か回答します)。

(6)特定調停の申立

すべての借入先から同意が得られた場合、簡易裁判所へ特定調停を申し立てます(申立費用は債務者のご負担となります)。
  (注)「登録支援専門家」は特定調停申立書類の作成等は支援できますが、原則として、特定調停の場に出頭することはできず、債務者ご自身に出頭いただく必要があります。

(7)調停条項の確定

特定調停手続により調停条項が確定すれば債務整理成立です。

本ガイドラインの手続きについて、詳しくは、ローンの借入先にお問い合わせください。
また、借入先が銀行の場合、全国銀行協会相談室にお問い合わせいただくこともできます。