神戸市立原田中学校 授業のねらい

授業のねらい

 現在の3年生は早ければ半年後に、大学卒業を視野に入れると7年後に就職期を迎える。就職後は、経済的な自立が必要とされ、自分の収入に合った生活をすることが必要とされる。しかし、生徒たちは現実には「小遣い」の範囲での経済活動が主なため、現実的なマネープランを組み立てにくい。 
 そこで、全国銀行協会の作成した人生を模擬体験できるゲーム教材を皮切りに、生活設計やマネープランを考えるきっかけとしたい。その過程で、金融についての知識や理解も同時に深めさせたい。

教材を活用した授業の実際

【1時間目】
「生活設計・マネープランゲーム」を行い、偶然性を重視した人生を歩ませる。偶然性とは、無計画な人生のモデルであり、その多くが望まない結末になることを知り、人生設計の重要性を認識させたい。

【2時間目】
「30代前半の勤労世帯の支出項目」を推理させることにより、現実にどれくらいの支出が必要であるかを理解させ、将来のマネープランのイメージづくりを行わせる。また、現実には月の貯蓄額が数万円であり、貯蓄では大きな買い物が難しいことを理解させる。

【3時間目】
現実的には、ローンやクレジットの利用が必要であり、その仕組み、メリット・デメリットを理解させる。 また、その中で「社会的信用」についても学び、まっとうな社会人としての在り方も考えさせたい。

【4時間目】
ローンやクレジットを扱う金融機関である銀行についての理解を深め、銀行が社会的にも大きな役割を担っていることを理解させたい。

【5時間目】
再び「生活設計・マネープランゲーム」を行う。初回の授業でも行っているが、その時はカードを選べない「偶然性」のゲームであった。今回は、班で話し合い、カードを選択し(一部カードは選択できない)、貯蓄に励む班、思い出ポイントをためる班、バランスを狙う班、どのような選択になるのかを期待したい。 そして、最終的に生活設計やマネープランを考えることが必要であることを理解させたい。