12月2日(火)実施

相模原市立旭中学校 3時間目

 3時間目は、2時間目の授業で学んだ個人の活動と経済との関係をふまえ、経済活動を刺激する材料となり得る「保険」、「ローン(融資)」について考える授業が実施されました。

 はじめに、2時間目の振り返りを行いました。「経済状況によりうまくいかないこと」は、「収入減」、「株価急落」、「退職金なし」のカード、「経済状況とは関係なく、偶然に起こったうまくいかないこと」は、「病気」、「火事」、「盗難」、「自動車事故」のカードがあったことを確認しました。
 これらの「うまくいかないこと」により、個人の行動は「支出が減る」、「旅行に行かない」などお金を使わなくなり、世の中にお金が循環しなくなる「負のスパイラル」になってしまうということでした。
 先生は板書の中で、「お金を循環させるための方法」として、「保険」、「銀行(ローン・融資)」、「政府(株価)」の3つあることを説明しました。 

 そこで、お金を循環させるための3つの方法について、それぞれがどのような仕組みなのかを考えていくことにしました。ホワイトボードと検討内容に関するカード、タブレットPCが配布され、班活動が始まりました。
 一つめは「保険」について考えました。「保険に入りたい人」、「保険会社」、「(保険に入っていて)病気や怪我で困っている人」の3つのカードをもとに、お金の流れと補足説明を考えて書き込んでいきました。宇佐美先生はゲーム体験の中で、保険に入っているとどのようなメリットがあったか、保険に入っていてもアクシデントが起こらない場合もあったのではないかということを思い出させながら、各班の活動を促していきました。

 この班活動の中で保険会社は、保険に入りたい人から保険料を払ってもらい、病気や怪我をした人に保険金を支払うが、保険料を払っている人全員が病気や怪我をする訳ではないので、その差分が利益となるという仕組みが理解できました。個々のワークシートに書き写す時間を短縮するため、タブレットPCでホワイトボードの内容を写真として残し、次の活動に進みました。
 二つめは「銀行」について考えました。「お金を預けたい人」、「銀行」、「お金を借りたい企業」、「お金を借りたい個人」、「利息」の5つのカードをもとに、お金の流れと補足説明を考えて書き込んでいきました。考えるヒントとして知ろう!学ぼう!お金の使い方が配布されました。「預けたお金は、自分の知らない人や会社に貸し出されてしまうの?」、「預けたお金はどうなってしまうの?」という疑問に対して、知ろう!学ぼう!お金の使い方p18「2銀行の仕組みと役割」を確認しながら、「お金を貸す時は多く利息を付けて返してもらい、そのうちのいくらかをお金を預けた人にお礼(利息)として渡してあげているから、預けたお金はなくなる訳ではない」ということを、ホワイトボードに書き込みをしながら話し合いをしている班もありました。この話し合いの中で、貸出利息と預金利息の差額が銀行の利益になっているということが理解できたようでした。預けたお金は、そのまま銀行で保管されていると思っていた生徒もいたようですが、今回の活動をとおしてスムーズに理解ができたようです。

 ここで時間となり、次時はクレジットについて確認する授業を実施することが伝えられ、授業は終了となりました。