10月30日(水)実施

千葉県立安房高等学校レポート1時間目

 家庭総合、消費生活に関する全6時間授業が始まりました。  
 授業の目標は、「消費者として自立する」、「計画的にお金を使う」ことへの理解を深めることです。  

 1時間目は、卒業後進学や就職等でひとり暮らしをするには、どのくらい費用がかかるのかを考えていきました。  
 はじめは、新生活をスタートする際にどのくらい費用がかかるのかを考えていきました。ワークシート①には、4月からの新生活に向け、1Kの家賃53,000円の部屋を選んだこと、家賃の他に契約や引っ越し費用、キッチン・バス・トイレ用品、消耗品の購入代が記載されています。

 榎本先生から「ワークシートに記載されているもの以外で、生活をするうえで必要な電化製品等をチラシから選んでマーカーで印をつけ、印をつけたものをワークシートに記入し、合計いくらになるか計算をしてください」という指示が出ました。生徒たちは、配布されたチラシを見ながら、電化製品やベッド、テーブルやカーテンなどを選んでいきます。「家から持っていくことができる物があれば、買う必要はないですよ」という榎本先生の助言を聞き、「〇〇は家から持っていくから、買わない」、「ベッドでなくて布団でもいいか」というように、何でも買うのではなく、必要なものだけを買うという堅実な姿勢も見受けられました。  
 ワークシートにすでに記載されている項目に関する費用の合計は302,000円です。電化製品などを購入した費用と合計すると、約360,000円~400,000円になったようでした。大学へ進学するのであれば、入学金や初年度納入金などの費用を合わせ1,000,000円近くのお金が必要になります。  
 ここまでの取組みで、ひとり暮らしを始めるに当たって思った以上にお金が必要だということに生徒たちは気付けたようです。    

 続けて、実際に1ヶ月生活をするには、何にどのくらい費用がかかるのかを考えていきました。

 ワークシート②には、1ヶ月の給料を200,000円として、各費目にどのくらい費用がかかるのか予想をして記入していきます。考える費目は、家賃、水道・光熱費、食費、衣服費、交際・教養娯楽費、通信費、交通費、国民健康保険、国民年金、所得税、住民税、預貯金です。  
 食費や、交際・教養娯楽費など、ある程度金額が予想できるものもあれば、国民健康保険や国民年金・税金など全く金額が分からないものもあり、本当に200,000円で足りるのか、預貯金ができないのではないかと悩みながら金額を記入していきました。  
 それぞれの費目の相場の金額が伝えられると、200,000円では足りないことが分かりました。生徒たちにとっては、国民健康保険や国民年金・税金が40,000円強もかかることは想定外だったようです。  
 年金や税金など、社会保障制度については次時の授業で詳しく学んでいくことが榎本先生から伝えられました。  

 今日の授業の感想をまとめて、1時間目の授業は終了となりました。  
 ひとり暮らしを始めること、また、実際にひとり暮らしをすることは相当のお金がかかり、そのお金とどのように関わっていけばよいのかについて、生徒たちは現実的・具体的に考えはじめた授業となりました。