11月12日(水)実施

埼玉県立羽生実業高校レポート1時間目

 身近な生活から、生活設計やマネープラン、金融経済の基礎を学ぶ全3時間授業の1時間目授業が実施されました。
 1時間目は、ローンの仕組みとメリット・デメリットについてです。情報処理科の生徒たちは、1年生の時からビジネス基礎や簿記、財務会計など、企業の会計に関する知識は学習していますが、家計からお金との関わりを考えていくのは初めてのこととなります。

 知ろう!学ぼう!お金の使い方の導入マンガから授業は始まりました。家を一括で購入したいと思っても、なかなかすぐにはお金を貯めることができない状況がマンガを通して確認できました。大きな買い物をする場合、お金を貯めてから購入することは時間もかかり難しい場合もあることから、ローンを活用するという方法があるが、その場合には一括で払うお金よりも多くお金を支払わなければいけないということが先生から伝えられ、引き続き導入クイズに進みました。
 毎月10万円ずつ貯めても3,000万円を貯めるには25年もかかること、借りた1,000万円を10年後に一括で返済する場合、年利2%の金利が付くとすると10年後に返済する金額は約1,220万円になってしまうことなど、三択クイズから理解をしていきました。

 その後、知ろう!学ぼう!お金の使い方p10「大きな買い物をするとき、今すぐ必要なときは「ローン」が便利」を生徒に読んでもらい、ローンとは、「後から少しずつ返す約束をして、お金を借りて使う」仕組みであること、借りたお金を返す際には、元利合計額で返すことを確認し、また、元利合計とは「元金」と「利息」の合計であることが伝えられました。
 ローンの仕組みが理解できたところで、ローンの種類についても確認をしました。使用目的が決まっているローンには、「住宅ローン」、「自動車ローン」、「教育ローン」などがあること、住宅ローンや自動車ローンの返済期間の上限は、減価償却期間(購入した物の価値がなくなるまでの期間)から算定されているということも先生の説明から分かりました。

 ここで、3,000万円の家を購入する際、ローンを活用したら支払額はどのくらいになるのか生徒同士話し合いながら考えていきました。
 頭金が500万円、金利2%、返済期間30年間の場合を考えてみました。毎月の支払額、30年間の総返済額を計算していきました。一括払よりも約827万円多く支払わなければいけないことが分かりました。
 続いて、金利と返済期間は同じで頭金を1,500万円にした場合の返済総額も計算してみました。この場合、一括払いよりも約496万円多く支払うことになりますが、頭金が500万円だった時と比較すると約半額になることが分かりました。
 同じ金額の家を購入する際、同じ金利、同じ返済期間のローンを活用しても、頭金を多く準備することができれば、毎月の返済額、30年間の総返済額に大きく差が出ることから、お金を借りる際にも、ある程度貯蓄をしておく必要性が実感できたようでした。

 ここで時間となったため、お金を借りる際に重要な「信用」については次時に学ぶこととし、授業は終了となりました。