10月26日(金)実施

 2時間目授業は、1時間目の生活設計・マネープランゲームの体験を、より身近で具体的なものとして理解できるよう、30歳代前半の1ヶ月の収支について考えていきます。

 6つの班に分かれた後、藤林先生からプリントが配られました。内容は、30歳から34歳2人以上の勤労世帯の平均収入と平均支出についてです。実収入の金額と消費支出・非消費支出の合計金額だけが記入されていて、消費支出の費目の金額は空欄です。ここに当てはまる金額を、班で話し合って、10種類の中から推理していきます。消費支出の費目は、1時間目の導入で確認した30歳未満勤労単身者の平均支出の費目と同じです。

 各費目の金額を考える際、ほとんどの班が食費から考え始めました。収入から天引きされて実質の収入にはならない非消費支出については、どのように金額が設定されるのか分からないこともあり、残った金額を当てはめていこうと考えているようです。  
 どの班も活発に話し合い、金額を検討していきます。10項目全て決めた班からホワイトボードに記載します。全ての班の記入が終わったところで、藤林先生から正解が発表されました。多い班でも2項目の正解ということで、生徒たちが考えた金額とは大きく違う結果が発表されました。

 各項目の金額を確認した後、収入から支出を引くと、1ヶ月に8万円程度は貯蓄できることが見えてきました。

 次に、「30歳代前半といえば一般的には結婚をして3年目くらいにあたるが、この時期に欲しいと思うものは何だろうか。」という藤林先生からの質問に、生徒たちは「車」「家」と答えました。ここで藤林先生が取り出したのは家・マンションの広告チラシです。一戸建てやマンションが3,000万~6,000万円で売り出されています。先の貯蓄額をふまえて、月々5万円ずつ預金したとして、4,000万円の家を買うには66年後、3,000万円の家でも50年後、20歳で働きはじめても70歳になってしまうことが計算から分かりました。

 しかし、多くの人たちは30歳代で家や車を購入しています。どのような方法で大きな買い物をしているのか。「ローンを組む」という答えがすんなり出てきました。では、ローンとはどのような仕組みなのか。導入マンガで確認していきます。お金をコツコツ貯めて大きな買い物をしようとしても、急な出費などで思うようにお金が貯まらず、結局欲しい物を手に入れられないことが分かりました。  
 そこで、お金を借りて欲しい物を先に手に入れ、お金を少しずつ返済する仕組みがローンであるということを確認します。借りたお金には利息がつくこと、利息は金利、借入期間によって変わることを計算から理解していきます。また、ローンには大きく4つの種類(住宅・車・教育・フリー)があり、金利や借入期間の違いが説明されました。

 本時の授業はここまでとなり、次時はローンのメリット・デメリット、クレジットについて学んでいくことが伝えられました。