兵庫県立北条高等学校学年：3年生教科：公民科（現代社会）

先生・生徒の感想

先生の感想

1時間目　11月1日（木）実施

　将来、何か行動を起こすためには資金が必要になってきます。足りない資金は、銀行など金融機関から融資を受けて補填する必要が出てくる場合もあります。その際、どのようなことが必要で、何をすればよいか考える機会を作るために「あなたと銀行のかかわり」を使用した授業を行いました。生徒を6班に分け、ワークシートに記載されている3社が融資を受けるために、何をどのようにアピールするかを考え、話合い、発表させました。同じ企業でもアピールする部分が異なり、様々な意見が出てきました。
　この授業を通し、生徒は融資を受けるためには“信用”が必要であることを知り、またその信用とは返済能力や成長性だけでなく、日ごろの態度等も関わってくるということを、この授業で学んだと実感しています。

2時間目　11月2日（金）実施

　高校卒業後、ひとり暮らしをする生徒が多いということもあり、家計管理ができるようになるために「シリーズ教材お金のキホンアクティブラーニング型授業プログラム家計管理編」を使用した授業を行いました。
　1時間目と同じ6班で、ある3人のオーダーに沿いながら家計管理アドバイザーとして、理想と現実の家計のすり合わせを行いました。
　生徒たちは、夢や希望を叶えるためには節約できるところは節約をする、収入の範囲内でメリハリをつけた支出を考えなければならない、という家計管理の難しさを学んだようでした。

3時間目　11月8日（木）実施

　世界的にはキャッシュレス化が進んでいる中、日本はクレジットカードの一人当たりの保有率は高いにも関わらず、キャッシュレス化があまり進んでいない状況を踏まえ、キャッシュレスのメリット・デメリットについて考え、将来どのように変わっていくのかを学んでいく授業について、授業者が授業開発を行いました。
　授業を進行する中で日本は治安が良く、またスキミングなど第三者の不正利用の不安からキャッシュレスを敬遠しがちであることを学習しました。しかし、2019年10月に予定されている消費増税や、2020年の東京オリンピック開催などでキャッシュレス決済が増加していくことが考えられます。そのため、自分がキャッシュレス決済を利用するときには、本時で学んだことを活かし、また成年年齢が18歳に引き下げられた時には正しい知識を伝えられる“先生”になって欲しい旨を伝え、生徒たちも理解してくれたようでした。

4時間目　11月9日（金）実施

　クレジットなど後払いの決済や、ローンなどで陥る危険がある多重債務について、誰にでも起こる可能性があることを理解し、その対応策を考えるという目的で「シリーズ教材お金のキホンアクティブラーニング型授業プログラム多重債務編」を使用した授業を行いました。
　動画教材で誰もが多重債務に陥る危険性を確認し、多重債務を踏みとどまらせ注意喚起するポスター作成を班ごとに行いました。生徒は「A：あかんって！ T：トラブルに M：まきこまれる前に。。。」など様々なアイデアを駆使し、ポスター作成に真剣に取り組んでいました。

5時間目　11月15日（木）実施

　最後の授業は、「生活設計・マネープランゲーム」を使用して将来の生活をシミュレーションする授業を行いました。これからの人生の中では、嬉しいイベントや思わぬアクシデントが起こるかもしれないこと、様々なライフイベントには、大きな費用が必要になること、それらに備え生活設計とマネープランを考えるべきだということを、疑似体験を通して生徒たちは学んでくれたようでした。

全体を通して

　今回、全国銀行協会の教材を活用させていただくにあたり、自分自身が新たな金融の知識を身に付けることができました。実際に自分にも関わりがあるキャッシュレス決済や多重債務の問題は、目からうろこの情報ばかりでした。このような機会を与えてくださったことに感謝しています。
　アクティブラーニング型の授業を展開するのに必要な資料や教材が豊富で、教師が敬遠しがちな金融経済の授業を、生徒たちが飽きることなく、深く学べる方法が多くあったことにも魅力を感じています。
　生徒たちが、将来について深く学べる機会を作ることができ、非常にありがたく思っています。