10月24日(水)実施

香川県立観音寺中央高等学校 講師派遣

 金融経済に関する基本的な知識を身に付けることを目的に、講師派遣授業が実施されました。 講師は百十四銀行人事部人材開発グループの鶴見副調査役です。

 授業の始めに、今回の授業の2つのねらいが鶴見副調査役から説明されます。1つ目は、銀行の役割、銀行がどのように世の中の役に立っているのかを知る、2つ目は、みなさんがこれから社会人になった時に銀行と関わることも出てくるので、銀行との関わり方について知るということでした。

 まず、生徒たちに質問が出されます。「銀行に行ったことがありますか。銀行はどんなところかを隣同士で話し合ってみてください。」生徒たちは、銀行に行ったことがあるか、行ったことがある場合、銀行ではどのような業務が行われているかなどを話し合いました。
 ある程度話し合ったところで、事例をもとに考えることにします。あなたと銀行のかかわりワークシートと教材を確認しながら、自分と銀行との関わりを考えていきます。あなたがDVDを購入したら、支払いのために振り込んだお金はアーティストにどのように届くのか。黒板に貼り出した教材を実際に動かしながら、お金の動きなどを確認しました。このお金の流れから、銀行の役割が少しずつ見えてきたようです。

 次に、金融を支える銀行の役割や、銀行がどのように利益を出しているのかを確認します。 
 銀行の三大業務である「預金」「貸出」「為替」については、挙手をして生徒に発表してもらいました。利益については、預金と貸出の利息の差額や手数料収入があること、保険や証券などの商品を販売して収入を得ていることが鶴見副調査役から説明されました。預金と貸出の利息の差額については、例題を実際に計算してみました。元金1億円、貸出金利5%、預金金利1%で、1年間の利息を計算します。差額が400万円になること、実際にはもっと大きな金額が動いていることで利益を出していることが理解できたようです。 
 ここで鶴見副調査役から質問です。「銀行に預金される額よりも貸し出す金額が多くなってしまった場合、銀行はどうするでしょうか。」なかなか答えが出てきません。正解は「日本銀行からお金を借りる」です。ここで日本銀行の役割についても復習します。日本銀行は「発券銀行」「銀行の銀行」「政府の銀行」であることは生徒たちも覚えています。市中銀行は、お金が足りなくならないように日本銀行からお金を借りるなどして資金の貸出を行っていること、この動きが止まってしまうと、お金が動かなくなり、不況につながることが説明されました。

 最後に、銀行はどのように世の中の役に立っているのかを確認していきました。 
 銀行にお金を預けるメリット・デメリット、銀行からお金を借りるメリット・デメリットを考えてみます。銀行に預けられたお金が、お金を必要としている人や企業に貸し出されることによって、新たな研究開発が行われ社会にとってよいことが発見されるなど、銀行が資金仲介をすることによって世の中が活性化されるということが理解できました。

 銀行の役割、自分と銀行の関わりについて、直接、銀行員から話しを聞くことができた生徒たちは、今まで以上に金融経済に関する興味が高まったようでした。