10月13日(木)実施

 全3時間授業の導入として、また震災復興プラン作成に向けて外部講師から専門的な話を聞くという位置づけで、講師派遣授業が実施されました。

 授業のスタートは、「みなさんが知っている銀行の名前を5つ以上挙げてみてください。」という講師からの発問でした。生徒たちは、配布されたワークシートに書き込みながら考えていきます。「西日本シティ銀行」「福岡銀行」・・・なかなか書けない生徒もいます。
 生徒が挙げる銀行を確認しながら、現在日本には約200行と多くの銀行があることを確認します。

 次に、一般企業と銀行の違いについてみていきます。
 銀行業務を行うためには国の免許が必要であること、営業時間や休日が法律で決められていることなど、一般企業との違いから、銀行が担う役割を少しずつ紐解いていきます。生徒が間違いやすい貸金業との違いについても触れていきました。

  ここからは生徒たちが考えていく場面となりました。「銀行は何をしているところか?」を考えていきます。 大半の生徒はお金を預けたりATMに行ったりしたことはあるようです。講師からの「銀行の三大業務を確認しましょう」という声を受けて、「預金」「貸出」「為替」について具体的な業務内容と照らし合わせながら確認をしていきます。生徒用教材の説明も参考にしながら、生徒たちは理解を深めていきます。「貸出」の説明では、東京ディズニーランドを作るときに銀行が貸し出した金額が約1,000億円、これは、福岡県の年間の県民税の総額に近い金額だということを知って、生徒たちは驚きを隠せません。
 銀行の三大業務によって、社会の中でお金が流通し経済活動が円滑に進んでいることがみえてきました。

 ここまでの内容について、ビデオ“ザ・バンク”を視聴して振り返りを行いました。。 世の中から銀行がなくなってしまったら、経済活動や日常生活が一体どうなってしまうのか。大金を持ち歩き不便で不安な生活、ある日突然携帯電話が使えなくなってしまう、、、というドラマ形式のストーリーを見て、銀行の役割が明確になってきました。

 最後は、東日本大震災の復興支援を進めていくうえでの銀行の役割を確認していきます。 
 義援金振込口座を開く、被災地復興に関する費用の貸出(金利を低く設定するなどしてお金を借りやすくする)、ビジネスマッチング(被災地企業の取引先企業を見つけ出す)など、復興支援になくてはならない役割を担っていることも確認できました。

 質疑応答の時間では、「(特に被災地では)誰にでもお金を貸してもらえるのか?」「二重ローンという言葉を聞くが、どのような状態を指すのか」「被災者になってしまい、借金を返せない状態の人にはどのように対応しているのか」など、銀行の業務と役割を理解できた生徒たちは、具体的な質問をしていました。

 最後に講師から、今日の授業内容を活かして震災復興プランを考えて欲しいこと、自分自身が銀行と関わるときにも、銀行の業務や役割を理解して活用して欲しいことが伝えられました。

 生徒たちにとって、今まで知らなかった銀行の役割が明確になった授業でした。