11月30日(月)実施

岡山県立勝山高等学校1年生レポート3時間目

 3時間目は「一人暮らし」を例に、生活とお金のかかわりを理解し管理することについて学びます。
 先生から「高校卒業後、進学や就職で家を出て自立する人もいると思うので、近い将来自分に起こる事として実感をもって考えていきましょう」と話がありました。

 はじめにワークシートの「金銭管理力チェック」にある、使えるお金を把握できているか、物を購入するとき下調べをしているか、などの貯蓄の意識に関する質問に答えて、今の自分の「金銭管理能力」を確認しました。金銭管理能力が低い結果になった生徒は、将来収入に見合った生活ができるようになるために、チェック項目を見直してみるように先生から指示がありました。

 続いて、一人暮らしにはどのくらいの費用がかかるかを考えていきます。
 まず新生活をスタートさせるにあたり、先生から一人暮らしの設定が伝えられました。

  • 岡山市内の大学に進学
  • 岡山駅から徒歩19分の場所にアパートを借りる
  • 26平方メートル、2階、築3年で家賃5.3万円

 次に、必要となる家具や家電をリストアップし、購入が必要なものはワークシートの「一人暮らしに必要な家具・家電・日用品の種類と価格表」をもとに価格を調べていきました。ワークシートには部屋の家賃や引越し費用、生活に必要な日用品とその金額が記載されており、そこに購入する家具や家電を合計します。合計額が少ない生徒では50万円、高い生徒では120万円になりました。大学への進学の場合には、別途入学金などが必要になり、さらに多くのお金が必要になることがわかりました。
 実際に一人暮らしをはじめることを想定して必要な費用を計算していくと、思った以上にお金が必要になることを実感できたようです。

 大学を卒業後して就職すると、自ら収入を得ることとなり、いよいよ経済的にも自立をしていきます。ここで、ワークシートに記載されている「給与明細」の例から、収入について考えていきました。
 「基本給」のほかにも「住宅手当」「時間外勤務手当」などの手当があり、これを合計したものが「総支給額」であることが説明されました。しかしこの総支給額が全額手取りとしてもらえるわけではなく、「健康保険」「雇用保険」などの社会保険料、「住民税」「所得税」などの税金を合わせた「控除額」が引かれたものが手取り収入となることが伝えられました。
 生徒たちは実際に給与明細から総支給額と控除額を計算し、1ヶ月に得られる手取り収入を計算しました。そしてその金額が実際の1ヶ月間の「生活に使えるお金」になることが説明されました。

 続けて、一人暮らしをするときの1ヶ月の生活にはどのくらい費用がかかるのか考えていきました。
 ワークシートの生活費の内訳(家賃、光熱費、食費など)にどのくらいかかるか生徒が予想して記入し、計算してみました。その後先生から金額の目安が伝えられ、生徒たちは一人暮らしにはお金がかかること、生活していくには安定した収入が必要であることに気付くことができました。こうした給与は、正規・非正規の雇用形態、高卒や大卒など学歴によっても異なり、生活をしていくためには安定した収入と、計画的にお金を使うことが大切であることを理解し、今日の授業は終了となりました。