生徒の感想

  • ゲーム形式で金融について学ぶことができたので、楽しく、しっかりと頭に残り、金融に興味が沸いてきました。さらには自分の人生を通してこんなふうになりたいなと思い、目標ができました。今回の授業を機にさらにお金について学んでいきたいです。
  • 将来については夢くらいしか考えていなかったけれど、併せてお金の計画も大切だと言うことが分かりました。私たち高校生はあと何年かで一人暮らしを始める人は多いと思います。一人暮らしを始めるのも、生活していくのもたくさんのお金が必要だと分かりました。自分が一人暮らしを始める時はしっかりと計画したいです。また、将来生活していく中で何が起こるか分からなくて、大金が必要になる場面もあることが分かりました。クレジットやローン、保険の役割も理解できたように思います。
  • 生活設計・マネープランゲームをする前は、お金の計画を立てる重要性や自分の収入に見合った生活をするという考え方はありませんでした。普段自分が何も考えずに何気なくお金を使っているけれど、それは親がまかなってくれていることも分かりましたし、これまでの自分の生活にも莫大なお金がかかっていることも分かりました。
  • 生活設計・マネープランゲームで、支出と収入をきちんと計算しバランスを考えたお金の使い方を学ぶことができました。また、クレジットカードなど、自分の人生にも必要不可欠なものだと思うので、学ぶことができてよかったです。
  • 生活設計・マネープランゲームでは、20歳〜30歳代は借金に悩まされたが、40歳代に起業して、億を超える貯金額になるという、まさに夢のような人生を歩みました。しかしこれはあくまでゲームなので、カードを引けば結婚するかしないか、子どもを持つか持たないかなど簡単に決めることができましたが、私たちもいつかこのゲームのような選択をする日が来るかもしれないと思うと、これから先の10年、20年後の人生は、どうなるか分からず不安に思いました。でも、リスクに備えて保険に入るという方法も知ることができたので、悲惨な人生にならないためにも、今できることを力いっぱいしようと思いました。
  • これからの人生設計の良い参考になりました。知らないことが多すぎて驚きました。今回は運良く豊かな老後を過ごせる人生になりましたが、本当の自分の人生が必ずしも良い方向に進むかどうかは分からないので、今回の学習を生かして、もっとお金について知っていけたらと思いました。後悔しない人生を歩めるよう、しっかりと生活を考えたいです。
  • 生活設計・マネープランゲームを通して将来の生活をどのよう生活していくべきか理解できました。私たちの班はいろいろなアクシデントがあって借金があり、かなり苦しい生活状態になったけど、このような生活は誰にでも起こりうる可能性があるので、最悪の状態の時どう対応すべきか、ゲームではあったけれど自分の将来のこととして考えることができました。お金というのは生活の中心にあるもので、お金がないと生活できないと言っても過言ではありません。だから今回、人生において「自分のライフスタイル」を考えるという貴重な体験ができて良かったです。ぜひ、自分の将来に生かしたいです。

先生の感想

 今回、金融教育授業の実践対象は1・2年生でした。将来自立した生活をするという意識はまだ低かったようですが、お金を手掛かりに授業を進めることで生活や社会にかかわる知識や物事を具体的に把握することができたと思います。さらに、他人事ではなく自分の問題として考え、工夫し、行動する力が養われ、自立に向けた一歩が踏み出せたのではないでしょうか。
 また公開授業で使った「生活設計・マネープランゲーム」は生徒から大変好評で、楽しく学べてきっちり頭に入った、との感想が多くありました。将来の生活を擬似的に体験することでイメージを膨らませ、より具体的に将来の目標と生活設計を関連づけて考えることができたようです。本校の生徒の多くは、卒業後、進学や就職などで地元を離れていきます。1~2年後に来るであろうひとり暮らしへの期待と不安を抱えて、授業に臨んだことでしょう。生徒達は、今回の授業を通して、実際に生活をしていくためにはこんなにお金が必要なのだとかなり具体的なイメージを掴むことができたようです。生きていくためには様々なお金が必要になるので、将来発生する費用をしっかりと認識し、経済計画も含めた生活設計が大切であることを忘れずに実践していって欲しいと思います。
 また、本校では授業の実践科目は家庭科でしたが、当初、家庭科ではあまり馴染みのない“金融教育”に対して、何ができるのだろうと不安な思いを抱いていました。また、生活の充実を求める家庭科にとって、お金の話はあまりにも現実的すぎる気がしていました。しかし、授業を進めて行くうちに、お金自体が目的ではなく「より良い生き方」のための手段ではないかと思うようになりました。高校生となり、将来進学や就職によって自立した生活を送るようになることを現実的に意識し始めるこの時期に、ライフステージやライフスタイルと家計の関係について理解を深め、これからの生涯設計に役立てられるようにすることは必要不可欠なことだと改めて感じました。
 私自身、初めての教材だったのでなかなか上手くいかないところもあったのですが、工夫次第で多様な活用方法ができるのではないかと思いました。より分かりやすく身近に感じられる授業展開、教材の使い方や時間配分などを研究しながら来年度以降も活用していきたいと思います。
 貴重な機会をいただき、ありがとうございました。