12月5日(水)実施

神戸市立湊翔楠中学校レポート3時間目

 3時間目は、企業と金融の関係を考える授業が実施されました。

 前時は、ローンとクレジットについて学んだこと、クレジットは信用という意味であり、信用がなければお金を借りることができないことを復習しました。そして、消費者の立場からお金との関わりを考えてきたが、本時は企業の立場からお金との関わりについて考えていくことが河村先生から伝えられました。

 はじめに、企業とはどのようなものを指すのか確認していきます。教科書に載っている電気自動車の写真を切り口に考えていくことにしました。なぜ、電気自動車を開発して売り出すようになったのか。「エコは今の時代大切なこと、エコカーは売れると思ったから」という回答が生徒から出てきました。企業は、売れるモノ=世の中で必要とされるモノを開発し、販売していることが分かりました。 
 次に、女子小学生の将来なりたい職業の調査で「パン屋・ケーキ屋さん」が1位だったということから、実際にパン屋さんを経営するためには何が必要になるかを班ごとに考えていきます。 
 各班からは、次のような答えが出てきました。 
 ・お金 ・土地 ・原材料 ・お店 ・従業員 ・資格 ・宣伝 ・お客さん  など 
 中学校3年生の知識でこれだけのことを準備しないといけないということが分かるということは、実際に会社を経営する経営者は、もっと多くのことを考えて経営しないといけないということが分かりました。 
 ここまでの内容を、ワークシート内に語句を書き込みながらまとめていきます。

 続いて、企業の目的と種類について考えていきます。 
 企業の目的は、もうけを出すこと。もうけは公民的には利潤と言い、売上から費用を引くと出てきます。あわせて、これから生徒たちが進学する高校に公立と私立があるように、企業にも私企業と公企業があることが説明されました。 
 「私企業は、どのようにして経営資金を準備しているのだろうか」という河村先生からの質問に、「信用があれば、お金を借りることができる」と前時の学習内容を活かして生徒は即座に回答します。銀行からお金を借りることとは別に、株式を発行して資金を集める方法があるということも教科書の図から確認していきました。 
 株式を発行し、その企業を応援してくれる人が株を購入する、株を購入してもらった資金で事業を行う、事業を行うために従業員を雇い、労働の対価として賃金を支払う、事業でもうけが出たら株主に配当金が支払われる、株主総会では経営状況を株主がチェックし、事業推進者として社長がふさわしいかどうか信任する権利を持つ、という株式会社の仕組みを理解することができました。

 次時は、個人や企業がお金を借りる際に利用する金融機関について授業を行うことが伝えられ、終了となりました。