12月10日(月)実施

香川県立観音寺中央高等学校レポート4時間目

 4時間目は、市中銀行と日本銀行の役割を考える授業が行われました。

 1~3時間目授業の振り返りを行い、3時間目には、企業が事業を行うために銀行などの金融機関からお金を借りることを学んだことを確認し、本時は銀行について学んでいくことが河村先生から伝えられました。

 ワークシートの問題を考えることから授業ははじまりました。 
「お金が余っていたらどうしますか」「欲しい物があるのにお金が足りない時はどうしますか」という問題です。お金が余っている場合には、①預金する、②あるだけ使う、お金が足りない場合には、①諦める、②お金を借りる という考えに分かれました。 
 このお金を預金する人と借りる人の橋渡しの仕組みを「金融」と言い、金融機関には銀行や信用金庫などがあること、そして、さまざまな金融機関の種類を確認していきます。

 続いて、知ろう!学ぼう!お金の使い方p16、17を活用しながら銀行の業務について、もう少し詳しく見ていきます。 
 導入マンガを読んだ後、導入クイズにも挑戦です。午後3時に銀行が閉まった後、銀行員は何をしているのか、みんなの預けたお金は銀行でどのように使われているのか、企業で働いている人たちは、どのようにして給与を受け取っているのか、それぞれ考えて3択から正しい答えを見つけ出すことができました。 
 銀行の預金や貸出には利子がつくこと、遠く離れた人同士でもお金のやり取りをすることができる為替という業務があり、振込や自動引落しなどの支払いに関する決済を行っていることなど、銀行の業務を確認しました。

 次に、スライドに1万円札が大きく映し出され、紙幣の特徴を確認しました。教科書に載っているものですが、お札には様々な工夫が施されていること、日本銀行券というのがお札の正しい名称であることが分かりました。
 ここからは、日本銀行について詳しく見ていきます。 
 日本銀行は、日本の中央銀行であり、お札を発行する発券銀行であること、政府の銀行、銀行の銀行であることをワークシートに書き込みをしながら理解していきます。銀行の銀行という役割については、生徒たちは驚いた様子でした。 
 また、日本銀行は、世の中に出回るお金の量を調節したり、銀行に対する利子率を上げ下げしたりという金融政策を行うことも分かりました。 
 個人や企業が銀行にお金を預けたり借りたりするのと同じように、銀行は日本銀行にお金を借りたり預けたりしていること、日本銀行は、銀行に対する金利の調節を通じて経済活動に影響を与えていることが理解できました。 
 経済に関する授業は生徒に難しく思われがちですが、個人の立場から、企業の立場から、銀行とのかかわりを考えることで、日本経済全体の動きについて、実感を持って理解を深めることができる4時間の授業となりました。