令和元年9月25日(水)10:45~11:40

 3時間目は「経済的に自立する = 働くということ」について考えていきます。

 社会人の1日の時間割をグループで考えるところから、授業は始まりました。
 グループ毎に用意されたホワイトボードの24時間時計に「働く時間」、「睡眠時間」、「自由時間」、「食事の時間」などの割合を話し合って記入したうえで、黒板に貼り出してクラス全体で共有しました。
 ここで、実際に社会人はどのように1日の時間を使っているのか、「ある先生の場合」を例に見ていくことにしました。大きくは、睡眠時間、勤務時間、通勤時間、準備等の時間、食事の時間、自由時間に分けられています。勤務時間は、各グループが想定した時間に近い8時間30分でした。3時間ある自由時間は、仕事の進み具合によっては削られる場合もあることが伝えられました。

 社会人の1日の時間をイメージできたところで、改めて「働く意味」を考え、ホワイトボードにまとめて発表していきました。
 「お金のため」、「暮らしを豊かにするため」、「自分を磨くため」、「人との関わりを増やすため」、「社会に貢献するため」などが挙がる中、生徒たちは、人それぞれでいろいろな考え方があることに気付いたようでした。

 続いて、教科書で雇用形態の変化を確認しました。
 近年、企業は人件費削減のため非正規雇用を増やしており、正規雇用の割合が減少していることを確認したうえで、改めて「正規雇用・非正規雇用」はどのような働き方なのか、ワークシートにまとめていきました。
働き方の違いは収入の違いにもつながります。教科書に記載された正規雇用と非正規雇用の賃金の違いは想像以上だったようで、何度も金額を確認する生徒もいました。
 正規雇用と非正規雇用の働き方と賃金の違いが分かったところで、雇用の安定性、労働時間、収入、税や社会保険加入、やりがいや自分の成長について、正規雇用と非正規雇用に分けて考え、ワークシートの表「多様な働きかたのメリットとデメリット」を埋めていきます。個人の考えがまとまったところで、グループで話し合い、ホワイトボードにまとめていきました。全グループの意見を比べてみましたが、ほぼ全員が正しく解答できていました。
 先生からは、価値観や生活スタイルの多様化によって、働き方に対する考え方も多様化してきていることが伝えられました。

 次に、社会人として自立した生活をするために必要なお金について考えていきました。
 「ひとり暮らしをするには、1ヶ月でどれくらいのお金が必要だと思いますか」と四択(8万円、13万円、15万円、20万円)で聞いたところ、最も多かったのは15万円という意見でした。先生からは、1ヶ月の生活には住居費、水道光熱費、通信費、生活消耗品などにお金がかかり、積み上げていくと約19.5万円程度必要になることが伝えられました。
 ここで、給与明細の見方についてワークシートで確認していきました。
 可処分所得は総支給額から税金や社会保険料などの非消費支出を引いたもの、支出は消費支出と非消費支出、その他の支出を合計したものであることが分かりました。
 
 最後にワークシートで、給与明細の例を見ながら可処分所得の計算を行ったうえで、所得税は就職1年目には発生しないことや、介護保険料は40歳から発生することを確認しました。

 次時は、「家計のリスクマネジメント」について学ぶことが伝えられ、授業は終了しました。