令和元年9月26日(木)13:30~14:25

 4時間目は「家計のマネジメント」と「国際経済」について考えていきます。
 
 1、2時間目に実施した「生活設計・マネープランゲーム」の「イベント&アクシデントカード」で経験したように、人生の中でどのようなリスクがいつ発生するかは予測できません。そして、万が一リスクが発生した時には大きなお金が必要になる場合もあります。
 そこで、「生活設計とリスク管理(生命保険文化センター)」で私たちの社会を取り巻くリスク(病気で長期入院や自動車事故、働き盛りの世帯主が亡くなった等)と、そのリスクが発生した場合にどのくらいお金が必要になるかを確認しました。
 
 続いて、リスクに対する備え方について具体的に確認していきました。
 
①社会保障制度
社会保障制度のうち社会保険は、労働者がケガや失業、加齢などで働けなくなった場合に給付を受けられるための制度です。健康保険料や厚生年金保険料など決められた金額を納付していなければ、その制度を受けることができません。
国民年金の保険料は20歳になった時から納付が義務付けられていますが、学生の場合は納付が猶予される「学生納付特例制度」が設けられていること、猶予を受けるためには申請が必要であることが先生から伝えられました。

②(民間)保険
民間の保険は社会保険だけでは足りない部分を補うものです。
生命保険と損害保険があり、必要な保障は人それぞれで異なることを「生命保険って何だろう?(生命保険文化センター)」で確認しました。

③貯蓄
老後の生活にもある程度のお金が必要なことを踏まえ、現役時代からお金を貯めておく必要があります。収入と支出のバランスを考えながら、貯蓄に回すお金についても考えなければいけないことが分かりました。

④資産運用
現在は超低金利が続いているため、貯蓄のために銀行などにお金を預けてもその利息はわずかでほとんど増えません。一方、投資は貯蓄よりもリスクがありますが、高いリターンを得られる可能性もあります。ここで投資について「シリーズ教材お金のキホン アクティブラーニング型授業プログラム 資産形成編」の授業用スライドで確認しました。「お金の働き方 成功編・失敗編」で、「お金に働いてもらう」とはどのような仕組みなのかを理解した後、投資には適したお金があること、リターンだけに目を向けずリスクのことも考えて投資先を選ぶ必要性があることを確認しました。
 また、長期・積立・分散投資でリスクを抑えることや、自分も社会も豊かになる投資先を考えることが投資を考えるときのポイントになることも併せて確認しました。

 授業の後半は、「国際経済」についてです。
 円高・円安と輸出入の関係を確認し、国際経済と家計の関係を考えていきました。具体的には、1個100ドルのバックの輸入と、1台100万円の日本車の輸出を例に、1ドル100円を基準としたとき、円高(90円)の場合と、円安(110円)の場合でどのような影響があるのか確認していきました。事例を通じて、円高になると輸入関連が恩恵を受ける一方、輸出関連は損をすることや、円高の場合にはその影響を受けて国内物価が下がることが分かりました。
 円高・円安どちらにもメリット・デメリットがあり、どちらかに急激に振れてしまうのは経済にとって好ましいことでなく、自分たちの家計にも影響が出てくるということを理解しました。

 最後に、1学期に作成したライフプランシート「自分らしい人生」を、これまでの授業を踏まえて修正していきました。
 このライフプランシートは現在(16歳)から老後(90歳)までの期間について、自分と将来の家族のライフイベントを考えて記入していったものです。
 ライフイベントとその実現にかかる費用、日々の生活を成り立たせるための生活設計、老後までを見据えた資産形成について、この4時間で学んだことを生かしながら、それぞれのライフプランを具体的なものに修正していきました。

 次時に修正を反映したライフプランシートを回収するので、それまでに作業を進め完成させておくよう先生から指示があり、授業は終了しました。