令和2年1月28日(火)14:25~15:15

 3時間目は自立した消費者になるために、2時間目に続き「社会への扉」のクイズの回答を確認しながら、契約やクレジットの仕組み、お金との関わり方について理解する授業が実施されました。

 1時間目(11月13日)の授業を振り返り、可処分所得は思っている以上に少ないこと、収入と支出のバランスを考えた生活をする必要があることを改めて確認したうえで、本時では、実生活の中でのお金との関わり方について具体的に考えていくことが伝えられました。
 前時の続きで、「社会への扉」のクイズのうち「暮らしとお金」、「暮らしと安全」に関する7問のクイズの回答と詳細を確認しながら、ワークシートで追加のワークに取り組んでいきました。

Q6.買い物をした後日に代金を支払うことになるのはどれ?
A6.クレジットカードで買う。

 クレジットカードは、カード会社が販売店(加盟店)に立替払いした代金を、消費者が後日、支払い期日までに支払う仕組みであり、カード会社、販売店、消費者の三者間契約により成り立っていることが説明されました。

Q7.クレジットカードの支払方法で、1つ1つの商品の残高が分かりにくいのは?
A7.リボルビング払い(リボ払い)

 クレジットカードの支払方法には、一括払いと分割払いの他にリボ払いがあること、リボ払いは月々の支払を一定額または残高に対する一定割合に抑えられる一方、支払期間が長くなりがちで手数料がかさみ、その結果支払総額が増えやすいことが説明されました。生徒たちは、それぞれの支払方法の特徴を理解して活用していく必要性があることが分かったようです。

Q8.自動車教習所へ通うため金融機関から20万円を年利(金利)17%で借りた。毎月5,000円ずつ返済した場合の返済総額は?
A8.約29万円(60か月(5年)で完済(返済が終了)する。)

 金融機関からお金を借りた場合には利息をつけて返さなければならないこと、毎月決まった金額を返済した後の残金に対してまた利息が付くので、少額ずつ返済する場合は返済期間が長くなり、返済額の合計が高くなることが説明されました。
 ここで先生から、クレジットカードもローンも借金ということを忘れずに、借りたお金を返すことができるかどうかを考えたうえで活用して欲しい旨が伝えられました。

Q9.「必ずもうかる投資」ってあるの?
A9.「必ずもうかる投資」はない。

 ここで、マナブとメグミのお金のキホンBOOK p13〜16で、運用の役割等について詳しく確認していきました。具体的には、お金の価値は物価変動によって上がったり下がったりするものであり、預金等の貯蓄だけでは必要な資金が準備できない可能性があること、資産運用によってお金の価値の変動に備えることができることを確認しました。
 また、資産運用に関して、下記のポイントが説明されました。
・資産運用には、今すぐには使わないお金が適していること
・金融商品には外貨預金、株式、債券、投資信託などがあること
・金融商品には3つの性格(安全性、収益性、流動性)があり、安全性と収益性が両立することはないこと
・金融商品ごとに性格は異なるため、それぞれの特徴を理解しておく必要があること
・資産運用を行う場合、「長期・積立・分散」がポイントとなること
 このほか、資産形成をサポートする制度である「つみたてNISA」および「iDeCo」を比較しながら特徴を確認していきました。

Q10.製品による事故が発生したとき損害賠償を求めることができる?
A10.欠陥による損害であれば、治療費なども含め、広く損害賠償を求めることができる。

 事故情報やリコール情報は消費者庁のウェブサイトで確認できること、安全に配慮した行動、さらには事故の再発を防ぐ行動をする大切さが説明されました。

Q11.消費生活について相談したいときにかける電話番号は?
A11.消費者ホットライン188(いやや)番

 音声ナビに従って操作をしていき、最寄りの地域の相談窓口(市区町村の消費生活センターや消費生活相談窓口など)に通常つながりますが、窓口が開所していない場合等は都道府県の消費生活センター等が案内される場合もあるため、どこの消費生活センターで対応してもらったかも確認しておく必要があるということが先生から説明されました。

Q12.消費者トラブルにあったとき、あなたならどうする?
A12.消費生活センターや事業者(お客様相談室)に相談する。

 面倒に思うかもしれないが泣き寝入りせず、それぞれが適切な行動をすることによって、消費者市民社会が実現できることが先生から伝えられました。

 前時から12問のクイズに挑戦し、確認してきましたが、全問正解した生徒はいませんでした。
ここで、「社会への扉」の冊子が配布され、本時終了後に改めて内容を確認しておくよう先生から指示がありました。

 授業の後半は、家庭経済について理解を進めていきました。
 まず、「消費者信用」の関係用語についてワークシートの問題(関係用語について正しい説明文を選択する問題)を解いて確認していきました。
 ・販売信用:消費者の信用をもとに商品代金を後払いすること。
 ・消費者金融:キャッシングやローンのように、個人が金融機関や金融業者から金銭を借りる取引のこと。
 ・担保:債権の安全・確実を保証するために債務者が債権者に提供するもの。

 次に、マナブとメグミのお金のキホンBOOK p19〜23で、キャッシュレスでの買い物と支払いについて確認していきました。
  ・キャッシュレスでの3つの支払のタイミング:前払い・同時支払い・後払い
  ・決済方法の種類:プリペイドカード、デビットカード、銀行振込み、クレジットカード、代引き
 前時で学びましたが、クレジットカードで買い物をした場合、分割払いの回数が増えると支払総額も増えることを改めて確認しました。
 続けて、クレジットカード(三者間契約)の仕組み、Felica方式とQRコード決済の仕組み、キャッシュレス決済の種類(電子マネー、カード、QRコード決済)についても確認しました。
 キャッシュレス決済の多くにはポイントサービスがあることから、マナブとメグミのお金のキホンBOOK p25で、仕組みやポイントサービスとの関わり方についても確認しました。ポイントを貯めるための買い物はしないこと、ポイントの還元率の違いを理解して活用することが先生から伝えられました。

 最後に、クレジットカードについてワークシートで穴埋め問題に取り組むことで知識の定着を図り、授業は終了しました。