11月5日(木)実施

京都府立洛水高校レポート1,2時間目

 総合的な学習の時間で、自身のライフステージを想定し、そのライフプランや資金計画について考え、ローンやクレジットの具体的な仕組みを学ぶことを通して「金融」を身近なものとして理解する授業の1,2時間目が実施されました。

 ライフプランと資金計画ということで、ライフステージに応じたお金との関わり方、人生の選択について主体的に考え、計画性をもって判断することの大切さを生活設計・マネープランゲーム体験を通して理解していきました。

 今回は、班で話し合ったり選択したりする時間や、ゲーム結果からライフプランや資金計画について改めて考える時間を十分に取るため、20~30歳代の人生を100分間で実施していきました。
 3~4人で1班を作り、使っていくカードを並べ、資料集とマネープランシートを準備したらゲームのスタートです。

 20歳代の人生体験は、職業を決めるところからです。
 資料集p10,11の職業カード一覧から職業を決める際、将来就きたい仕事について班で話し合う様子が見られました。
 収入カードを引いて収入が決まると、非消費支出も決まります。税金を納めることは国民の三大義務のひとつであることを確認したのち、それぞれの収入に応じた非消費支出を資料集p2,3から見つけ、収入と非消費支出を生活設計・マネープランシートに記入しました。基本生活支出カードを引いて20歳代の収支を計算してみると、この時点ですでに収支がマイナスになっている班もありました。
 その後、自動車を購入するかどうかを決めて、20歳代の収支と思い出ポイントをまとめました。
 
 各班に結果を発表してもらい、それぞれの状況を共有していきました。
 自分たちの班だけでなくほかの班の状況も確認することで、よりよい生活設計やお金の使い方について考える様子が見られました。

 続いて30歳代の人生体験です。
 30歳代では、さまざまなライフイベント(結婚・子育て・住居の購入・自動車の購入・保険の選択・イベント&アクシデント)と、それらにかかる費用について体験を通して理解していきました。
 人生の三大資金と結婚資金について、進行スライドと資料集p4,5で先生が説明をしていきました。結婚と子育てについては、先生が結婚を決めるまでの自身の経緯を話したことで、結婚やその後の人生設計に対する生徒たちの興味が高まったようでした。人生の三大資金と結婚資金を確認した後、結婚カード、子育てカードを引いて家族構成が決まりました。
 非消費支出は、収入と家族構成によって金額が変わるので、その点に注意して非消費支出一覧から金額を探すように先生から指示がありました。
 家族構成が決まったら、住居の購入を考えます。住居購入を考える前に、ローンの仕組みについて進行スライドで確認した後、ここまでの貯蓄額によって、住居を購入するか、賃貸にするか話し合いました。今、目の前の状況だけでなく、これからの人生についても考えながら、住居の種類、購入金額と支払い方法を班で話し合いました。
 自動車の購入、保険に入るかどうかを決めた後、イベント&アクシデントカードを引きました。人生には、思いもよらない出来事が起こる場合があり、アクシデントの種類によっては保険に加入していれば、アクシデントによる支出が補てんされる場合もあることなど、体験から理解していきました。

 30歳代までのまとめと振り返り、40歳代以降の人生をどのようにしていけばよいか班で話し合い、また各自、まとめシートに感想を記入していきました。

各班の結果・各自の感想(抜粋)

  20歳代
収入 基本生活支出 自動車
1 お手ごろ
2 いらない
3 お手ごろ


  30歳代 結果
結婚 子育て 住居 自動車 保険 イベント&
アクシデント
貯蓄 思い出
1 2人働く 2人 標準 豪華 入る 趣味に夢中 2800万 17
一戸建て
2 1人働く 3人 豪華 いらない 入らない 盗難被害 -4500万 15
賃貸
3 しない お手ごろ いらない 入らない 家族旅行 -1900万 16
賃貸
  • 人生はうまくいっている時こそ、どんな選択でも慎重に、常にもしものことを考えないといけないということが分かった。
  • 何事にも、後のことを考えて選択しないといけないと思った。
  • 生活が順調なときに、もっと貯金をしておけばよかった。堅実に人生設計するべきだと思った。

 人生の疑似体験を通して、お金との関わり方や人生の選択について考えることができた授業となりました。