12月16日(木)実施

神奈川県立相模原総合高等学校レポート3時間目

 全4時間授業の3時間目として「カードゲームDE人生設計(2)」を学ぶ授業が実施されました。

 前回の授業に続き、今回は40歳代、50歳代の人生と60歳で退職するまでの人生を経験します。前回との大きな違いは、住居に関する選択です。それまでの貯蓄額に応じて、賃貸(貯蓄額が500万円未満)・マンション購入(500~799万円)・一戸建て購入(800万円以上)のいずれかになる設定です。購入することになった班は、一括購入かローンを組むか悩みどころとなりました。

 各班、それぞれ収入に見合った生活をどのようにしていけばよいのか、また、堅実な生活をしていても、アクシデントなどの発生により思いもかけない出費がかさんでしまうことなど、1枚カードを引くたびに理解を深めているようでした。そのなかで、「実際に子どもを育てるには、学費とかもっといろいろとお金がかかりますよね?」と先生に話す生徒もいるなど、ゲームを通して、自分自身が高校生になるまでにかかったお金について、改めて考える様子も見受けられました。

 60歳で退職金の選択を行い、ゲームは終了となり、班ごとに貯蓄額と思い出ポイント、どんな人生だったかを発表しました。「20~30代に稼いだので、イベント支出がかさんだが大丈夫だった」「収入に応じて生活スタイルを変えていかなければと思った」など収支のバランスの大切さをよく理解しているようでした。今回のゲームでは、ほとんどの班で貯蓄ができましたが、先生からは、60歳で貯蓄があっても、80歳まで生きるとしたら、貯蓄額を年数で割った額で生活費が足りるかなども、実際の人生では考える必要があるとお話がありました。

 発表の後では、実際の人生はどのようなものか?先生方からお話があり、生徒は真剣に聞き入っていました。結婚や住居など自分たちがカードで選択した事柄について、先生が実際に選択を行ったことを聞き、人生は自分で選択しながら組み立てていくものだということが生徒に伝わったようです。

 今回の授業は、公開授業として行われ、県内の高等学校の先生や教育委員会の方などに参観いただきました。授業後には、研究協議が行われ、今回の授業を担当された先生からの解説、相模原総合高等学校の金融経済教育への取組みや、神奈川県教育委員会からシチズンシップ教育についての説明があり、その後、参加者間の意見交換が行われました。