3月2日(木)実施

千葉市立幸町第一中学校レポート 講師派遣

 金融経済教育授業のまとめとして、講師派遣授業が実施されました。
 テーマは、「金融の基本と銀行の役割」です。

 講師から、自己紹介と担当している広報CSR部の仕事について説明がありました。広報の仕事としては、銀行のファンを増やすための活動や、今回のように子どもから大人まで金融の仕組みについて知ってもらうための活動をしているということでした。
 これからの生活の中で、ほとんどの人が利用することになるであろう「銀行」について、今日の講義で改めて確認していくことが伝えられました。

 講義の前半は、「お金」に関する出来事について考えてみるところから始まりました。
 「お金を使うのは、どんなとき」、「お金は、使った後どうなるの」、「お金は、どうしたらもらえるの」、「お金には、どんな種類があるの」、「お金は、どうして大切なの」。生徒たちはそれぞれについて考え、意見を発表していきました。
 物などを買うときにお金を使い、使った(払った)お金は店舗の利益となること、お金の種類は基本的に2つ、「紙幣」と「硬貨」ですが、現在では現金を使わないICカードなどもあることが講師より補足されました。

 次に、「金融」と「金融機関」について確認していきました。
 「金融」とは、お金を預かったり貸したりといった、お金の流れや仕組みのこと、「金融機関」とは、銀行など、金融を行う会社のことです。ここで、講師から、銀行は経済社会の中心的な存在で、「預金」、「貸出」、「為替」の三大業務を通して、お金の流れをスムーズにするための潤滑油のような役割を果たしていることが伝えられ、業務内容を詳しく確認していきました。
 「預金」が安心・便利・有利と言われる理由は、お金を失くす心配がなく、公共料金の口座振替などができ、利息を受け取ることができることです。「利息」とは、お金のレンタル料のようなもので、貸出利息と預金利息の差額が銀行の売上(もうけ)になります。
 「為替」の代表的な業務が、「送金」と「振込」です。例えば千葉に住んでいる人がネット通販で東京にある店舗の商品を購入した場合、現金で支払おうとすると、千葉から東京まで購入代金を持っていかないといけないところ、振込を活用すればデータのやりとりで済むため、スムーズに支払いができます。
 銀行にお金を預ける人がいなければ、お金を必要としている個人や企業にお金を貸し出すことができず、新しい商品やサービスが市場に出回らなくなってしまいます。銀行は経済活動の中で大切な役割を担っていることが分かりました。

 講義の後半は、「家計の収入と支出」について考えていきました。
 「決まったお小遣いをもらっている人はいますか」という講師の問いに、8割程度の生徒が手を上げました。また、「高校生になって、アルバイトをしてみたいと思っている人はいますか」という問いには、1割程度の生徒が手を上げました。
 お小遣いやアルバイトで手元に入ってくるお金のことを「収入」、出ていくお金のことを「支出」と言うこと、収入と支出のバランスが大事であることを確認しました。
 10代、20代、30代と生活に沿った収入と支出の特徴を確認する中で、生活費と銀行の関わり、ローンの活用について理解を深めていきました。
 銀行で扱う商品には、主に、2種類の預金商品(普通預金・定期預金)、3種類の貸出商品(住宅ローン・自動車ローン・教育ローン)などがあり、その他にも使い道やニーズに合わせた様々な商品が取り扱われていることが説明されました。

 最後に、千葉銀行は地方銀行の中で預金残高・貸出残高が第二位であること、千葉県内のシェアは1位であること、海外にも3つの支店(ニューヨーク、香港、ロンドン)があり、グループ会社と一体となり、幅広い金融商品・サービスの提供を行っているということ、また、銀行員の仕事は単純にお金を扱う仕事ではなく、「お客様の夢を応援する仕事」であることが伝えられ、講義は終了となりました。

 受講後、代表の生徒から、金融経済教育を学ぶまではお金や経済に興味がなかったが、授業や今日の講義を通して、お金や金融のことを知っておく必要があると感じたという感想と、講師への感謝の言葉が伝えられました。

【生徒の感想(抜粋)】

  • 社会科の授業で習ったことを再確認できてよかった。知らないこともあって、楽しかった。将来、銀行をたくさん利用すると思うので、今回知ることができてよかった。
  • お金の大切さを感じることができた。銀行はたくさんのことができるので、銀行がなくなったら大変だということも分かった。千葉銀行は規模が大きくてビックリした。授業より分かりやすくて、興味を持つことができた。
  • これから自分と関わっていく銀行に、どんな役割があるのか、自分がどのように利用していけばよいのか知ることができたので、良かったです。
  • 授業でわかりにくかった部分も、分かりやすかったです。銀行の仕事に興味を持つことができました。
  • 「普通預金」「定期預金」など、聞いたことはあっても意味が明確に分かっていなかった言葉や仕組みがよく分かりました。自分のやりたいことや欲しいものを、将来ローンを使えば叶えられるかもしれないので、今からしっかり知識を身に付けておきたいです。