11月29日(金)実施

千葉県立佐倉東高等学校 レポート5時間目

 5時間目は、全5時間授業のまとめとして「私のライフデザイン」を作成する授業が実施されました。  
 前4時間で習った内容を踏まえ、18歳~80歳までの人生設計をしていきました。  人生の中にはどのようなライフイベントがあるのか、メインとなる項目をひとつずつ確認しながら、ワークシートに記入していきます。

① 18歳 進学か就職か
② 親元から独立
③ 結婚
④ 結婚退職(男女共)
⑤ 第1子誕生(育児休業)
⑥ 住宅購入
⑦ マイカー購入
⑧ 第2子誕生(育児休業)
⑨ 転職・開業・昇進・留学
⑩ 仕事復帰
⑪ 子育ての日々
⑫ 子どもの独立
⑬ 親の介護・介護休暇
⑭ 親の死亡
⑮ 定年退職
⑯ 再就職
⑰ 配偶者の介護
⑱ 配偶者の死亡
⑲ 自分が死亡  

 結婚や住宅・マイカー購入については、生活設計・マネープランゲームでの体験を思い出しながら、育児休業や介護休暇については、就職した企業の福利厚生がしっかりしているかどうかで変わってくることを再度確認しながら、人生を設計していきます。  
 男子生徒の多くは「結婚」をしない生徒が多く、仕事を中心に人生設計をしていきました。女子生徒は現実的な人生を設計している生徒が多く、いくつで結婚するか、育児休業を取るのか、その後の子育てや親の介護などとあわせ、子どもの独立や孫との生活まで設計できている生徒もいました。  
 大嶋先生からは、調理師やパテシエなどの仕事は、1つの職場で定年まで働くというよりは、様々な国やお店で経験を積んで自分のお店を持ったりすることも多いため、転職が多くなることが伝えられました。

 大枠の人生設計ができてきたところで、その他の出来事についても提示がありました。

 進学・留学・専業主婦(夫)・家業を継ぐ・海外勤務・単身赴任・資格取得のため勉強  
 習い事・生命保険加入・住宅リフォーム・年金を受け取る・旅行・第三子誕生  など

 ある程度、人生設計についてイメージがついている生徒は、生命保険加入や住宅リフォームなど、ライフステージごとに発生するであろう出来事も想定し、どんどんワークシートに記入を進めていきました。  
 定年退職後は、年金に頼る生活ではなく、調理師など手に職を持っていれば、その技を活かして後輩の育成などを行う職に就くことも可能であることも伝えられました。

 生活設計・マネープランゲームでは、定年退職までの人生体験でしたが、その後の人生について初めて考えることとなった生徒たちは、親の介護や死亡、配偶者の介護や死亡ということについて現実に起こることとして、真剣に考えている様子がうかがえました。

 18歳で就職し35歳で開業、結婚せずに働き続けるだけという男子生徒や、18歳で製菓を学ぶ学校に進学、22歳で就職、その後留学などを経て34歳で開業という女子生徒の発表を踏まえ、大嶋先生からは「人生はイメージを持つことがとても大切です。こうなりたいと目標を持つことで、具体的に何をすべきかが見えてきて、行動を起こすことができます。これからの高校生活は、将来の目標に向かっての大事な時間になるということを理解しておいてください」と伝えられました。

 最後に「夢・目標のために、今できること」を記入して、授業は終了となりました。

 全5時間の授業を通して、職業生活に関する知識、お金に関する知識を身に付け、就職から退職・退職後の人生について学んだ生徒たちは、より具体的に自分の将来について考えられることができるようになったようです。