生徒の感想

平成29年11月13日(月)9:50~10:40(授業レポート〔1〕:金融と銀行の役割)

  • 金融という言葉はよく聞くけれど、その意味や仕組みなどを知らなかった。今回の授業で映像を見たり、自分でまとめたりしたことで理解が深まった。
  • 銀行の役割が理解できた。個人にとっても企業にとっても銀行は大事だと分かった。
  • 金融はなくてはならない仕組みだとあらためて思った。この仕組みをしっかり理解していれば、やりたいこともできるし、損をすることもなくなりそう。しかし、やはり難しいのでもっと金融機関のことを調べていきたい。
  • 銀行は、お金を持っている人と必要としている人のかけ橋のような役割だと思った。
  • グループワークを通して他の人の意見も知ることができた。ワークの回答は間違えたが、更に理解を深めることができた。

    平成29年11月14日(火)10:50~11:40(授業レポート〔2〕:通貨と信用創造)

    • 信用創造の仕組みが分かり、銀行の必要性を感じた。銀行のあり方も分かった。
    • 信用創造は難しかったが理解できた。グループワークでなければ理解できなかったかもしれないので、理解できて良かった。普通に考えたら、現金は増えていないのに数字だけ増えていくのは不思議なことだし、怖いことだと思ったが、実際に信用創造の流れを知ることにより納得した。
    • 実際に存在する現金の何倍もの預金通貨が信用創造で創り出される仕組みは不思議だと思ったが、経済を回すためには必要だということが分かった。

    先生の感想

     授業を構成する際は、本来的には、単元のテーマ、生徒の課題、身に付けさせたい力などから教材や指導方法を考えることが基本であるが、今回は金融経済教育研究指定校として、「全国銀行協会」の教材を活用する性質上、まず先に「教材」があって、その枠の中で授業を構成するところに難しさを感じた。
     例えば全国銀行協会の教材は、クレジットやローン、多重債務などミクロ経済の分野の学習が豊富であるが、政治経済で重点的に取り扱われているのは、金融政策や国際収支、為替、財政などマクロ経済であるため、教材との親和性を考えれば、家庭科などの「消費者教育」での活用がより高い学習効果を生むのではないかと思われる。
     一方、教科書では取り上げられていない「銀行の三大業務」や「銀行の利益のしくみ」が詳しく記載されている点に教材としての優位性がある。マクロ経済を理解する上では、銀行が経済活動において果たしている役割や銀行の仕組みを理解することが必須である。この点教材には、その仕組みを詳しく説明する資料やワークシート、DVDなどが豊富にあり、生徒の理解に大いに役立った。
     生徒の感想からは、今回の授業を通じて、銀行の役割とその必要性が分かったとの声が聞かれ、一定の成果を得ることが出来たのではないかと思われるが、この授業や教材をきっかけとして、いかに日本の金融政策や、近年の金融情勢など実社会を考察する知識や態度を養っていくか、という点まで授業を深めることができなかったことは、私個人の授業力に対する反省である。