12月12日(月)実施

千葉市立蘇我中学校レポート2時間目

 2時間目の授業では、お金の特徴や信用される貨幣になるための工夫について考えていきました。
 まず、前時の復習として、金や銀ではなく紙で出来ているお金になぜ価値があるのか、日本が統一貨幣を作った理由について学習したことを振り返りました。そして班活動で話し合った「信用される貨幣になるためにはどのような工夫が必要か」について発表を行いました。
 生徒からは、以下のような意見が出ました。

・偽物を作られないようにする
・国や有名な人の印をもらう
・お金に偉い人の顔の写真を入れる
・お金にそれと同じくらい価値のあるものを入れる
・みんなが信用する人がお金を作ればいい 

 前時の振り返りを行ったところで、次に明治時代と現在の紙幣を比較してどのような違いがあるのかを見ていきました。明治時代の20円紙幣の見本が配布され、現在の紙幣との違いを班で確認しました。明治時代の紙幣には「第一国立銀行券」と書かれており、現在の紙幣(「日本銀行券」)と異なることから、紙幣の発行者が違うことを確認しました。先生からは、第一国立銀行は日本で最初の民間銀行でありながら、紙幣の発行を認められた銀行であったことが伝えられました。また、国立銀行から発行された紙幣は、発行者の信用によって金貨や銀貨と交換できることが約束された紙幣(兌換紙幣)だったことが説明されました。

 続いて、人々の信用を得るために、現在のお金にはどのような工夫がされているかについて、本物の千円札で確認していきました。
 生徒はルーペを使って千円札をじっくり見て、肉眼では見えないほどの小さな文字が書かれていたり、お札を傾けると通常では見えない文字や模様が見えるようになっていたり、文字の部分を触るとザラザラするなど、様々な工夫がされていることを発見しました。
 ここで、気づいた内容を発表してもらうと、以下のような意見が出ました。
・ 現在の紙幣は昔の紙幣より精密に作られていて、偽造されないための工夫がたくさんあった
・ 偽造されにくくすることで、犯罪などに使われないようになっていた
・ 安心してお金が使えることで、経済活動が成り立っていると思った

 このワークでは、高い印刷技術を用いて偽造されにくい紙幣を作ることで、紙幣の信用や価値を守っていることが確認できました。先生からは、家で千円札以外のお札も詳しく見てみるよう指示がありました。

 ここで先生から、偽札を作ったらどうなるか、という話がありました。
 偽札を作ったり、偽札と知りながらそれを使用した場合、また本物の日本銀行券の金額を書き換えたり、切ったりして変造することも、同じように法律で罰せられることが先生から伝えられました。

*通貨偽造・変造罪(刑法第148条1項)→無期又は3年以上の懲役
*偽造通貨・変造通貨の行使罪(刑法第148条第2項)→無期又は3年以上の懲役

 最後に先生から、授業で学んだことを生かして、お金とは何か、この先お金とどのように関わっていけばよいのかをしっかりと考え、賢い消費者になれるように、心がけていくよう話があり授業は終了となりました。