11月28日(月)実施

浜松市立高台中学校レポート1時間目

 社会科公民的分野で、「くらしと経済」について学ぶ授業が実施されました。

 1時間目は、「生活設計・マネープランゲーム」を活用し、近い将来の人生の疑似体験から、自分の将来の姿を想像し、経済と自分の生活との結びつきについて考える授業です。

 「5年後の自分は何をしているか」という先生の質問から授業が始まりました。
 「結婚している」、「パン屋さんをしている」、「大学で勉強している」、「仕事をしている」など、それぞれにイメージは持てているようです。
 今日の授業は班活動で、人生の疑似体験を通して、自分とお金との関わり、経済活動との関わりを考えていく内容であることが先生から伝えられました。

 係を決め、カードやマネープランシート、電卓を準備したらゲームの開始です。
 はじめに、班ごとにゲームの中で就く職業を話し合い、それぞれ介護士、警察官、タレント、弁護士、農業、プログラマー、医者、教師に決めました。
 次に、収入が決まります。通常のゲーム進行では裏返した3枚の収入カードから1枚を選ぶ流れですが、今回は予め収入カードは1枚しかケースに入っていません。班ごとの結果に差がでるように、先生が前もって準備をしておいたものです。収入カードに書かれている金額や、働き方の特徴などを確認し、マネープランシートに記入しました。
 収入が決まると、自分では自由に使うことのできない「非消費支出」の金額も決まります。先生からスライドと資料集p1を使って、先生から税金や社会保険料が非消費支出に当たることが伝えられ、生徒たちはそれぞれの収入に応じた金額を資料集p2から探し出し、シートに記入しました。非消費支出の金額が見つかった生徒からは、「こんなに引かれるなんて知らなかった」と、驚きの声が上がっていました。
 次に、基本生活支出カードを引いて、生活にかかるお金を決めた後、自動車カードを引いて自動車の購入を検討していきます。「自動車を買う」カードを引いた班は、貯蓄額や思い出ポイントとのバランスを考えて、自分たちでどの自動車を購入するか選択するよう指示がありました。この時点で貯蓄額がマイナスになっている班もあり、今後の生活についてどのようにしていけばよいか話し合う様子も見受けられました。

 30歳代の人生には、「結婚」「子育て」「住居の購入」「自動車の購入」「保険」「イベント&アクシデント」など、さまざまなライフイベントがあります。ここで、人生において大きな資金が必要となる「人生の三大資金」について確認をしました。
 結婚カード、子育てカードを引いて30歳代の収入、家族構成が決まりました。収入と家族構成によって非消費支出の金額が変わるので、その点に注意して一覧から金額を探し出すよう指示がありました。
 家族構成が決まった後、住居の購入を考えます。ここまでの貯蓄額と家族構成を確認し、住居を購入するか、賃貸にするか話し合いました。班の中で意見がまとまらず、決定するまでに時間がかかる班もありました。
 続いて自動車の購入、保険に入るかどうかを決めた後、イベント&アクシデントカードを引きました。保険に加入しておくことで、アクシデントの支出を補てんできる場合があるということも理解できたようです。

 30歳代までの人生を疑似体験したところで、先生が実際にこのゲームをした際は、「貯蓄額-6,700万円、思い出ポイント17」という結果になったことが発表されました。自分たちの班の結果と比較することで、改めて人生の疑似体験を振り返り、話し合う班もありました。

 最後に先生から、自分とお金との関わり方、収入と支出のバランス、お金だけではない人生の満足度など、今日の体験を通して気づいたこと、考えたことなどを次の時間に振り返り、班で感想をまとめることが伝えられ、授業は終了となりました。