12月2日(金)実施

浜松市立高台中学校レポート3時間目

 3時間目は、「賢い消費者とはなにか」、「経済を支える信用」について理解する授業が行われました。

 前時に「お小遣いの使い道」や「家計簿の作成」をしたことを振り返り、本時は「〇〇な消費者になろう」が授業の目標であることが先生から伝えられました。「〇〇」に入る言葉を聞かれた生徒たちは、「良い」、「大人」、「賢い」など考えて発表しました。ここでの正解は「賢い」でした。
 この授業が終わったときに少しでも賢い消費者になっているよう、一人ずつしっかり考えて授業に取り組むよう指示がありました。

 浜松名産の三ケ日みかんを題材に、授業が進められました。
 「みなさん、みかんを買うときにはどのような点を意識して選びますか」という先生の問いかけから始まりました。9つの枠と9つの単語(機能・最新・価格・色・デザイン・品質・口コミ・流行・今必要かどうか)が書かれたワークシートが配られ生徒たちはそれぞれ、大切、重要と思う順に上から単語を記入していきました。「品質と機能の違いってなんだろう」、「口コミって、どういう意味」など、分からない言葉については教え合いながらそれぞれの枠を埋めていきました。
 個人活動の次は交流です。教室の中を自由に動き、多くの人と意見交換をしていきました。
 交流後、以下のように異なる意見を持つ2人に代表で発表してもらい、内容を比べていきました。
 2人の意見(重要と思う順に記載)
 〇「価格」→「今必要かどうか」「デザイン」→「色」「機能」「流行」→「口コミ」「品質」→「最新」
 〇「最新」→「機能」「価格」→「色」「今必要かどうか」「品質」→「デザイン」「くちこみ」「流行」
 同じ商品でも購入する際に大切、重要に思うところは人それぞれだということが改めて確認でき、自分以外の様々な価値観に気づくことができました。

 ここまでは消費者の立場で考えてきましたが、次は、商品を提供する側である企業(生産者)の立場で、「企業はどのような目的で商品を生産・提供しているのか」について考えていきました。ここでは、個人である程度考えた後、班活動で意見を交わし、まとめていきました。
 消費者の立場からは考えやすいですが、企業の立場から考えることはなかなか難しいようで、意見をまとめるのに時間がかかっている班も見受けられました。
 班で意見をまとめた後、2つの班に発表してもらい、内容を比べていきました。
 〇品質、人々が必要か、材料が少しでも安く手に入る、他の会社よりも良い物を作る
 〇価格、必要性、品質・機能、最新
 ここで先生から、企業がお金を儲ける必要性(社員への給与、原料等の支払い、税金等の支払い)について補足がありました。

 企業がお金を儲ける必要性を理解したところで、改めて消費者としてどのような意識で経済活動に参加していけばよいかを知るために、消費者に関する法律について調べてみることにしました。教科書や資料集から単語を探し出し、それぞれの内容について確認しました。

・消費者保護基本法 ・製造物責任法(PL法) ・クーリング・オフ制度 ・消費者契約法

 消費者を守るための法律を確認することで、経済活動は信頼関係の上に成り立っていること、責任と信用の視点から賢い消費者として経済活動に参加する必要性に気づくことができたようでした。