12月14日(水)実施

浜松市立高台中学校レポート5時間目

 5時間目の授業は、「企業の資金調達」について考えていきました。

 先生から、前時に登場したアーティストが新しい事業として「人と自然と音楽の融合をはかるテーマパーク」の建設を計画していること、そのために10億円の資金が必要であることが伝えられました。そこで、「10億円の資金を集める方法」を3つ、なるべくたくさんの人と話して意見を出し合い、考えていくことにしました。
 生徒からは以下の発表がありました。
・同じ考えのアーティストと共同で行う
・銀行から貸出を受ける
・募金(6億円くらいは自分の貯金から出し、4億円くらいを募金で集める)
・大きな企業と手を組む
・宝くじを購入し、当選金を資金にする

 様々な意見が出ましたが、本日の授業では「その事業にお金を出してもいい」と考えている人たちからお金を集めていく資金調達方法について考えていくことが伝えられました。

 資金調達の方法には、前時に学習した「銀行から融資を受ける」方法の他に、「株式発行」という方法があることが伝えられ、この「株式発行」についてスライドで詳しく確認をしました。ここで、スライドで比較しながら「銀行融資」と「株式発行」の異なる点を聞くと、生徒からは、「株式発行の場合は、間に銀行が入っていない」などの意見がありました。
 「融資」と「投資」について、それぞれの言葉の意味を調べてみると、辞書には「融資=お金を回していくこと」、「投資=財産を求めて資本(お金)を出すこと」とありました。スライドの図でも、お金を投資した人には、業績が良いと配当が出ることを確認しました。
 ここで生徒から、「出資した10億円はどこに行ってしまったのか」という質問がありました。先生からは、10億円は事業に使われること、株式を持っていれば、事業が成功した場合に配当を受け取ることができると伝えられました。テレビに出ている、株主優待で生活をしている個人投資家を例に、株式を購入することで得られる物についても説明がありました。反対に、投資先の事業が失敗した場合には配当は出ず、投資先の経営が悪化して倒産する場合もあることが伝えられました。

 まとめとして、「銀行融資」、「株式投資」それぞれの資金調達方法の違いを、ワークシートで整理しました。「お金に余裕がある人」と、「資金を必要としている会社」を直接的に仲介する方法を「直接金融」といい、「お金に余裕がある人」から「銀行」を通して間接的に「資金を必要としている会社」を仲介する方法を「間接金融」と呼ぶことを理解しました。
 最後に「直接金融」、「間接金融」のどちらもお金を借りたり、投資を受けたりする企業の信用が大事であることが伝えられ、授業は終了しました。