1時間目:9月28日(金)・10月1日(月)実施/2時間目:10月5日(金)実施●教材:生活設計・マネープランゲーム/ローン&クレジットのABC

香川県立高松商業高等学校レポート1.2時間目

 全13時間授業の1時間目として、生活設計・マネープランゲームをとおして人生におけるお金とのかかわり方について考える授業が実施されました。 

 3人ずつ6班に分かれ、班ごとに1人の人生を体験していきます。既に班ごとの名前が決めてあり、赤澤先生の指示に沿ってゲームが進み、人生が展開していきました。 
 20歳代では、収入と基本生活支出が決まります。6班全てが異なる組み合わせとなりました。電卓を使わなくてもスムーズに収支の計算ができています。 
 30歳代では、結婚・子育て・家・車について考えていきます。 結婚カードの結果を確認するところから、各班、自分の人生として現実的に考えたり、話し合う様子が増えてきました。結婚する・しない、共働きかどうか、子どもの人数と現時点までの貯蓄額に見合った家の購入を検討していきます。一括購入やローンを組む際の頭金など、大きな買い物をする際の支払い方法を考えます。家が決まったら、車の購入や保険に入るかどうかを決め、最後にイベント&アクシデントカードを引きます。自動車事故に遭ったり、仕事で表彰されたりなど、予想外の出来事も体験します。

 

ナイキプーマスーパーハイパーアディダスアルチン
収入
基本生活
支出
結婚する
共働き
する
専業主婦
しないしないする
専業主婦
しない
子どもなし2人なしなし2人なし
貯蓄-2,800万-6,400万2,000万-1,050万-1,000万-1,400万
思い出122110171316

 ゲームが始まったときに「思い出ポイントってどんな意味があるんだろう。」と考えていた生徒たちでしたが、この時点で「お金だけがあっても、家族がいなければ思い出もできないし、さみしい人生になる」と、思い出ポイントの意味も理解できたようでした。

 今回のゲームをとおして気付いたことや疑問に思ったことについて、これからの授業で調べたり考えたりしていくことが赤澤先生から伝えられ、授業は終了となりました。

 金融経済教育2時間目授業として、ライフプランと家計管理の授業が実施されました。
 前時に行った生活設計・マネープランゲームの続きを、60歳定年を迎えるまでを各班で実施し、その結果をもとにライフプラン・家計管理のなかで何がポイントになるのかを考えていきます。

 ローン&クレジットのABCのp2~p7を各自で読み込み、ゲーム結果と見比べながら、初めて目にする言葉、気付いたことなどをワークシートにまとめていきます。

  ゲームでは、収入と支出のバランスを考えること、アクシデントに対する備え(保険や貯蓄など)が重要であることなどを体験しましたが、実際に自分で使うことのできる収入は手取り収入のことだということを、本時の授業で初めて知った生徒がほとんどでした。手取り収入から、日々の生活にかかる費用、趣味にかかる費用、結婚や住宅、子どもの教育費用などの全てをまかない、将来に備えて貯蓄しなければならないということを確認し、「収入に見合った支出を考えて家計管理をしていくことは容易ではない」ということを、改めて実感したようでした。 

【生活設計・マネープランゲーム結果】

ナイキプーマスーパーハイパーアディダスアルチン赤澤
先生
収入
基本生活
支出
結婚共働き専業主婦××専業主婦×専業主婦
子育て0人2人××2人×0人
住居賃貸賃貸一戸建一括賃貸賃貸一戸建てローン賃貸
自動車豪華×豪華豪華手ごろ豪華標準
保険
イベント

アクシデント
・自動車事故
・株価急落
・病気で休職
・宝くじで当選
・仕事で表彰
・株価急騰
・仕事で表彰
・英才教育
・家族のお祝い
・家族のお祝い
・旅行
・趣味に夢中
・臨時ボーナス
・宝くじで当選
・過労でダウン
・事前団体への寄付
・宝くじで当選
・株価急騰
・家族のお祝い
・仕事で表彰
・趣味に夢中
退職金0年分2年分0年分1年分1年分2年分1年分
合計貯蓄
金額
0円-14,200
万円
10,750
万円
-2,900
万円
1,500
万円
-14,900
万円
-5,400
万円
思い出
ポイント
28472838323739

【各班のまとめ】

  • 「収入」と「支出」をしっかり把握して資金計画を立てる。
  • アクシデントへの備え(保険に入る、貯蓄)が必要。
  • 家計は「収入」と「支出」で成立っている。
  • 給与が全て使える訳ではない。税金や社会保険料が引かれた収入が手取り収入となる。
  • 貯蓄の大切さが分かった。
  • アクシデントに対する備えとしての保険や、リスク管理が大切。

 各班の発表後、まとめをするなかで赤澤先生から「教材に出てきた専門用語については、意味を理解し漢字で正しく書けるようにしておくこと」という指示があり、授業は終了となりました。

使用教材