12月25日(木)実施

埼玉県立所沢商業高校 銀行見学

 金融経済教育授業のまとめとして、銀行見学が実施されました。

 前半は、銀行内の様々な設備の見学を行いました。
 はじめに、窓口業務が行われるカウンターの種類を確認しました。ハイカウンターは普通預金の入出金や振込が行われるところで、処理が早いので立ったままで応対すること、ローカウンターは、資産運用相談やローンの相談などじっくりとお客様のお話しを聞くため、お客様も座って手続きができるようになっていることが分かりました。
 また、お客様にワンストップでサービスを提供できるよう、お客様の了解が得られた場合には、銀行員から三菱UFJフィナンシャルグループ内の信託銀行や証券会社をご紹介することができることも説明されました。
 続いて、外貨両替カウンターやテレビ窓口などの見学も行いました。テレビ窓口は「もうひとつの銀行」と呼ばれ、銀行の窓口が閉まった後や土日でも利用でき、口座開設や各種変更手続き、ローンの対応や外国送金までできることが分かりました。
 最後に、貸金庫の見学を行いました。貸金庫は大きさによって借りるために支払う手数料の金額が違うこと、個々の金庫にも防犯のための工夫がされていることが説明されました。また、貸金庫がある入口の扉は10tもある大きなもので、貸金庫に預けられているものを火災や盗難から守る働きをしていることが分かりました。

 後半は、会議室で札勘体験と質疑応答を行いました。
 初めに講師から、新入行員には必ず札勘の試験があることが説明され、実際にどれくらい難しいものなのか体験してみました。
 2通り(縦勘・横勘)の見本を講師が見せた後、それぞれが取り組んでみるものの、なかなか思うようにできません。何度か練習をした後、2人一組になり、一人が100万円の模擬紙幣の束から何枚かお札を抜き取り、もう一人が制限時間内に正確に数えられるか挑戦をしてみました。札勘のコツをつかんだり、自分なりの数え方で数えたりしながら、制限時間内に正確に数えられている生徒が何人かいました。

 最後は質疑応答の時間です。
 「未だに機械ではなく、手でお札を数えるのはなぜですか」という質問に、「銀行では『現金その場限り』という言葉があります。これは現金を預かったり渡したりする際、後から多かった、少なかったという状況が起こらないようにしなければならないという意味で、その場でお客様にも目で見て確認してもらうためにも、手でお札を数える必要があります。」という説明がありました。実際に3,000万円の現金をお客様の前で、2人がかりで2時間かけて確認をしたという体験談も教えてもらうと、生徒たちはお金を扱う仕事の責任の重みと、先ほど体験した札勘が銀行員にとって必要なスキルであることを実感したようでした。

 現場で銀行員から実際に話を聞くことで、これからお金や銀行とどのように関わっていけばよいか考えるきっかけとなった銀行見学となりました。