2月22日(月)実施

京都府立東稜高校レポート1時間目

 現代社会授業の中で、生活のために必要なお金について知り、自らの進路や将来設計を主体的に考えるための2時間授業が実施されました。
 今回の授業はワークシートと、知ろう!学ぼう!お金の使い方を活用していきます。

 1時間目は「生活に必要なお金」について理解を深める授業です。
 はじめに先生から、これから2時間の授業は、高校卒業以降のライフプラン(生活設計)に沿って、それらに必要なお金や計画的な使い方について考えていくことがねらいであることが伝えられました。

 ライフプランとは、将来、どのような生活をしたいのか、そのために何が必要かを考えて計画を立てることです。ここで実際に、18歳から80歳代までのライフプランをたててワークシートに記入してみました。高校卒業、大学進学や就職など近い将来のことはスムーズに書き込むことができましたが、30歳代以降については、具体的に記入していく生徒もいれば、なかなかイメージが持てず記入できない生徒もいました。

 ここで「知ろう!学ぼう!お金の使い方」p4の導入マンガを確認した後、「収支のバランス」や「お金を上手に使う」ことについて考えていきました。
 スライド【コラム】いろいろなお金の使い方に沿って、「生きていくために必要なお金」、「生活を豊かにするためのお金」、「社会や他人のために使うお金」の3つのお金の使い方についてみていきます。「生きていくために必要なお金」とは、住居費や食費、被服費や光熱水道費などです。「生活を豊かにするためのお金」とは、教育や趣味の関連費や、外食、旅行費などです。「社会や他人のために使うお金」とは、税金や社会保険、交際費などです。
 2017年4月からは消費税が現在の8%から10%に引き上げられることが予定されていること、その際には軽減税率が検討されているが、対象品目の線引きなどまだまだ決まっていないことが多いということが先生から伝えられました。

 次に、一人暮らしをする場合に必要なお金について考えていきました。
 平成24年度平均初任給一覧(出典:厚生労働省HP 学歴別に見た初任給)から、男女別、大学卒、高校卒の初任給を確認していきました。学歴別での初任給の違いは知っていても、男女での違いについては初めての生徒も多いようでした。
 初任給とは税金や社会保険料などの非消費支出も含んだ金額なので、実際の手取り給与はこの金額よりも少なくなることも確認しました。
 それぞれが想定している学歴別の初任給から、非消費支出と生きていくために必要なお金を引いた結果が、1ヶ月で自由に使えるお金になります。【図解】30歳未満勤労単身者の平均収入と平均支出(家計の支出費目)の金額をもとに計算をしてみると、自由に使えるお金はそれほど多くないことに気付くことができました。
 さらに、ライフイベントにかかる費用についても確認していきました。進学希望者が多いためか、大学入試費用や大学授業料の金額に驚いている生徒もいました。子育てには多くのお金がかかるが、児童手当や子育て給付金の支給など、国の支援制度があることが先生から伝えられました。

 収入を得て一人暮らしをしていくためにはどのくらいのお金が必要なのかを知ることによって、将来の自分の人生を考えるヒントを得ることができたようでした。

 次時までに、自分が立てたライフプランに必要な金額をそれぞれ調べておくよう先生から指示が出され、授業は終了しました。