2月26日(金)実施

京都府立東稜高等学校レポート2時間目

 2時間目は「生活と金融」について理解を深める授業です。
 
 はじめに、前時の振り返りとあわせて税金の役割、財政の3つの役割について確認をしました。
 政府の収入と支出のことを「財政」と言うこと、政府の収入の多くは租税であること、財政は資源の再分配・所得の再配分・経済の安定化の3つの役割を担っていることが分かりました。

 次に、自分たちの生活とお金との関わりについて考えていきました。
「知ろう!学ぼう!お金の使い方」p.8導入マンガ「ぼくはコツコツ貯めるぞ!」を確認した後、本時はお金を貯めることとお金を借りる仕組みについて学習していくことが先生から伝えられました。

 まず金融とは何か、金融の役割から考えていきました。「金融」とは、お金を融通することです。「融通」とは必要に応じて処理をすることで、余裕があるところからお金を集めて、必要としているところにお金を貸すことであるということを踏まえ、金融機関の代表である銀行の三大業務について確認をしました。スライド「銀行の三大業務 貸出」を確認しながら、預金業務と貸出業務を行うことで、その利息の差額が銀行の利益になること、為替業務は、現金のやり取りではなく銀行口座間での資金移動などによって行われていることが分かりました。
 金融機関は、中央銀行と民間金融機関、公的金融機関に分類されます。中央銀行は日本銀行であること、民間金融機関には、普通銀行や共同組織金融機関、証券会社や保険会社があり、ノンバンクと呼ばれる消費者金融会社は「貸出」業務しか行っていないことが先生から説明されました。
 日本銀行は、発券銀行・銀行の銀行・政府の銀行という3つの役割があり、これら3つの役割を通じて金融や経済の安定化を目的に、金融政策を行っていることが分かりました。

 続いて、個人と金融機関の関わりについて考えていきました。
 「ローン」は融資や貸付とも呼ばれ、企業や個人が金融機関からお金を借りて、後から少しずつ返済していく仕組みであること、借りる金額と期間によって、所定の金利がつくことが先生から伝えられました。
 実際に金利と頭金でどれだけ違いがあるのか、p11「金利と頭金でこんなに違う」で確認しました。一括払いとの差額から、金利と頭金、借入期間の関係を理解することができたようでした。
 また、ローンは誰でも利用できるわけではなく、4つのCと言われる審査基準があることも確認しました。
 もうひとつのお金を借りる方法としての「クレジット」についても、確認をしました。自分名義のクレジットカードを持っていないということもあり、カードだけで物やサービスを購入することができる仕組みに生徒たちは驚いていました。

 ローンやクレジットの仕組みを踏まえ、「貯める」ことと「借りる」ことのメリットとデメリットを最後に考えてみました。どちらにしても、計画性が大切であり、収入と支出のバランスや支出の優先順位を考えることの重要性に気付くことができました。

 自分とお金との関わりを知ることによって、国民生活と経済についても自分ごととして考えるきっかけとなる授業となりました。