11月11日(水)実施

京都府立東稜高校レポート1時間目

 政治経済授業の中で、お金と自分との関わり方、金融機関についてなどを学ぶ6時間の授業が実施されました。
 今回の授業は、教科書と合わせ、学習ノート(ワークシート集)、知ろう!学ぼう!お金の使い方、ライフステージで学ぶ銀行、ローン&クレジットのABCを活用していきます。

 1時間目は「通貨(お金)とは何か」を理解する授業です。
 はじめに先生から、本単元のねらいが伝えられました。4ヶ月後には高校を卒業し、進学・就職して自立するに際し、お金との関わりは切ってもきれないものであること、今回の授業を通してお金に関する自立的態度を養うことがねらいです。
 授業は、学習ノートに沿って進められました。
 6時間授業で学ぶことは、

  • 貨幣(通貨)に関する基礎知識
  • 金融機関の種類と役割
  • 日本銀行の機能と金融政策
  • ローンやクレジットを利用する時の留意点

についてです。

 金融の仕組みと働きから「お金」について考えていくことにしました。
 「金融」とは、お金が余っているところから足りないところに融通することです。ここで実際にお金を使う場面を考えてみました。「モノやサービスを買う」、「モノやサービスを売る」、「給料をもらう」などの意見が上がりましたが、「お金を貯める」という意見は生徒からは出てきませんでした。
 ここではお金の3つの役割、「交換の手段・価値の尺度・価値の保存」を知ることができました。

 次に「お金の歴史」を振り返りました。肉と魚などの物々交換が行われるようになり、3つの条件を持つものを交換の仲立ちとして用いるようになったこと(物品貨幣)、それが発展し、宝貝が今のお金と同じように用いられるようになったという流れが分かりました。
 ここで「貝」が部首に使われる感じを考えてみることにしました。
 「財」・「購」・「資」・「買」・「賜」 など、お金に関するものであることが分かりました。

 続いて、金本位制と兌換紙幣、管理通貨制度について確認をしました。
 金は大量に採れず貴重だが、加工しやすく持ち運びに便利なため物々交換の仲立ちとして活用されていたが、金から正貨との引き換えが保証されている兌換紙幣となり、さらに世界経済の発展により、現在の各国が自国の経済に見合う量の貨幣を発行する管理通貨制度になってことが分かりました。管理通貨制度は、その国の政治や経済状況が貨幣の価値を決めるので、国の信用によって貨幣の価値が安定したり不安定になったりします。
 
 最後に世界や日本のお金の種類を確認して、本時の授業は終了となりました。
 先生からは、現代の管理通貨制度のもとでは、みんなが「お金だ」と信じているので「お金はお金として通用している」ということを理解して欲しいことが伝えられました。