11月25日(水)実施

京都府立東稜高校レポート5時間目

 5時間目は、ローンやクレジットを利用する時の留意点について学んでいきました。

 ローンやクレジットはどのような仕組みなのかを確認することから授業は始まりました。
 ローンとは、大きな買い物(住宅や自動車など)をする場合、先にお金を借りて欲しいものを手に入れ、少しずつ返済していく仕組みであること、クレジットとは、現金の代わりに使用することができ、商品やサービスの代金を後払いする仕組みであることが分かりました。
 日本国内で発行されているクレジットカードの数と、クレジットカードで年間どのくらいショッピングをしているのかは、ローン&クレジットのABCp18 E3金融における信用で確認をしてみました。国民1人当たりでみると、クレジットカードを2枚持ち、年間31万9,000円のショッピングをしていることが分かりました。
 ローンとクレジットについて、正しい知識を持つことができるよう先生は5つの項目を確認していきました。

  1. 両者とも借金である=借りたものは返さなければならない
  2. ローンとクレジットの分割払いには金利や手数料が賦課される 金利=お金の使用料
  3. 信用がなければ、お金を貸してもらえない
  4. カードローンやクレジットカードには、利用限度額がある
  5. 返済できる範囲で利用しなければ、多重債務になることもある


 多重債務については、ローン&クレジットのABCp32の導入マンガp26G4金利の表示(利息制限法、出資法について)を確認し、借金返済のために新たに借金をしていくと、元金が増える分だけ利息が増え、返済金額がどんどん膨らんでいき返済が困難になってしまう状況であるということが分かりました。

 ここで、金利や利息計算について具体的に理解を深めることができるようにということで、数学の先生から授業を進めてもらうことになりました。
 元金と金利の関係、金利の単位である年利、月利、日歩について、計算してみることで理解をしていきました。金利の単位については、年利表示が基本になっていることが先生から伝えられました。

 次に、単利と複利の違いを理解していきました。
 年利10%で100万円を3年間借りた場合の利息がいくらになるのか、単利と複利の場合を比較していきました。複利は単利よりも31,000円多く利息を支払わないといけないことから、複利とは利息を含めた金額を元金として計算する方式であることが分かりました。
 ここで先生は数学の公式を板書しました。 生徒は既習内容である「等比数列」であることに気づきました。複利の利息計算は、等比数列で計算できることが分かり、生活の中で数学の知識が活きてくるということを体感できたようです。
 お金を借りる場合だけでなく、預金をした場合にも利息がつくことから、年利10%の1年複利で、毎年1月に100万円を4回預けた場合、3年後の預金総額はいくらになるかという問題も考えてみました。計算をしていくと、ここでも数学で学んだことが出てきました。預金の場合、複利で利息計算すると「等比数列の和」となることが分かりました。
 お金を借りる場合も預ける場合も、金利が単利であるか複利であるか、利息の概算を計算できるかどうかでお金との関わり方が変わってくることを理解することができました。

 これから社会人として自立した生活をしていくために必要な知識を様々な教科で学んでいることに気づくことができた授業となりました。